G.I. ジョー

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<イントロダクション>
 映画を作るためのもとは、もはや小説や漫画だけではない。 映像化されるものの媒体が広がった、もしくは広がりつつあるのかもしれない。 『トランスフォーマー』も『G.I. ジョー』もアニメ化されたものの,原点は玩具にある。 元になるものはあるけれども,元になるストーリーはない。 フィギュアとして様々なキャラクターが作られ,彼らの個性を生かした上でストーリーは練り上げられて、一つの作品となる…となるのだと思う。 オリジナルの作品よりも原作があるものが多くなりつつある近年の映像作品だが、これはオリジナルに近いかもしれない、というよりも新ジャンルと言うべきか。 日本でも海外でも今の映画の作り手達の夢を具現化・実現化したものが多いような気がする。 その作品のもとが作られた世代もさることながら、知らない世代とっても十分楽しめるのは、元の要素に現代ならではの味を利かせているからだろう。
 『G.I. ジョー』はアメリカの文化の一つだとさえ言われる,特殊部隊のフィギィアである。 自分の手で動かせなかったものが映像の世界で自由に動き出すのを見る感動とはいかなるものなのだろうか。 国境を越えたヒーローたちの活躍がとても新鮮で,とてもスタイリッシュかつ大胆な新たなるエンタテインメントだ。

<あらすじ>
 NATO(北大西洋条約機構)の部隊に所属するデュークとリップコード。 彼らは任務でナノマイト弾頭を運ばなくてはならなかった。 ナノマイト弾頭…それは金属をも食い尽くす威力を持った強力で危険な兵器である。 無事任務遂行かと思われたその時、デュークたちは事件に巻き込まれる。 ナノマイトを守りきったものの,彼の部隊はほぼ壊滅状態にまで追いやられ、生き残ったのはデュークとリップコードただ二人。 そんな彼らを救ったのは“G.I. ジョー”という名の特殊部隊だった。 
 デュークの熱意で彼とリップコードはG.I. ジョーの一員となる。 彼らの敵はテロ組織コブラ。 コブラの狙いはナノマイト弾頭を利用して世界征服をし、絶対的な力を手に入れることだった。 G.I. ジョーの精鋭に決して劣らぬ戦力を持つコブラ。 ナノマイトによって多くの犠牲者を出さぬために,コブラを追跡し止める事がG.I. ジョーの任務。 G.I. ジョーとコブラの壮絶な戦いの火蓋は今、切って落とされた。

<感想>
 G.I. ジョーの戦士達も,また コブラも個性豊かな人物で固められている。 彼らの個性を演出するのが彼が見にまとうパワースーツであったり、武器なのだ。 G.I. ジョーの戦闘スタイルの特徴は最先端のメカ,パワースーツ、そして己の持つ力という印象で、それに対してコブラの最大の武器はナノマイトマシン。 科学的な印象が強く、人間兵器集団という感じ…とそれぞれ特徴の異なっている。 
 実写版『G.I. ジョー』の魅力はキャラクター一人一人の個性、アクション、世界をまたに駆けた舞台、ロマンス…など多くの見所がある。 キャラクターとして個人的に印象的なのはスネークアイズとストームシャドーである。 特にスネークアイズは沈黙を守っているために一言も話さないし、素顔も見せない謎めいたG.I. ジョーの戦士である。 謎めいているという点では、ストームシャドーにも言える。 彼の場合は素顔を隠したりはしないものの,醸し出す雰囲気がミステリアスだ。 互いにほとんど感情を乱すことがない。 スネークアイズの場合は“それ”とわかりにくいかもしれないが。 軍人スタイルの多いキャラクターの中で彼らは異色の人物。 忍という点で彼らは和を重んじているけれど、その中にアメリカンスタイルも含ませている。 西洋とアジアの対決がここにある。 韓国きってのアクション俳優と『SW』のダース・モールを見事に体現したスタントマンというマーシャル・アーツを体得した者どうしのぶつかり合いが最高だ。 近未来型ではない、生身の人間同士の戦いが熱くもあり,クールでもある。 
 デュークとリップコードのコンビはまさに時代の先端をいったアクションでもって人々を惹きつける。 ロボットと人間との融合にも見えるアクションが炸裂する場面に興奮することだろう。 パワースーツを身にまとう彼らは車で目的地へ向かうバロネスとスネークアイズと同等の戦いを繰り広げる。 見た目は車で実際は戦闘機のような車とパワースーツのどちらに軍配が上がるのか。 かなり見所である。 ドハデなアクションと言えばアメリカが舞台という印象が強いのだが、パリの街のど真ん中でこの激しく熾烈な戦いが行われるというのがこれまでにない味を出しているようですごい。 制御の難しいであろうパワー・スーツ…だが、しかしその魅力に惹かれてしまう。 もちろん、未来的なものばかりでなく現代にあるものでのアクション,軍の部隊ならではのアクションもあり,そこはバランスがとられているのだと思う。
 この激しいSFアクションの中に二つのロマンスがある。 敵同士になってしまった,かつて恋仲にあったデュークとバロネスこと,アナ、それからスカーレットとリップコードという全く対照的な二人。 この二組のおかれた状況は違うけれどそれぞれに物語があってこれもまたこの作品の魅力の一つといえよう。
 他にもリック・オコーネルとイムホテップ(※)の再共演という嬉しい特典もある。 しかも、イムホテップの方は美味しいところを持っていっている点がおもしろい。 これは続編の製作が予測される。 そこでどんな役割を果たすのか気になるところだ。 戦いはまだ終わらない。 “ナノマイト”の一件は氷山の一角に過ぎないのだ。そしてコブラの真の狙いがG.I. ジョーの知らぬところで動いているからだ。 続編の可能性はこのようなストーリー展開からも、また 原題「the rise of cobra」からもなんとなく読み取れると思う。

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by jd69sparrow | 2009-08-11 18:43 | 映画タイトル さ行