ナイトミュージアム2

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<イントロダクション>
 黄金の石版の力により,博物館の展示物たちは夜、魂が宿る。 自由に動き回る彼らにはそれぞれ個性があり,意志がある。 不思議な力によって意志を持つ彼らだけれど、実際に展示物には魂が宿っているのではないかと思う。 作り手によってこめられた魂が。 第一作目ではティラノサウルスの化石がまるで子犬のように可愛らしいという意外性あるキャラクターがいたりとイメージとは違う面白い性格を持ったキャラクターが多く登場した。 二作目である本作も同様である。 舞台が大きく変わったことで、動き出すキャラクターたちの幅も大幅に広がる。 嬉しいことに一作目のキャラクターたちも引き続き登場し、活躍する。 主人公ラリーと彼と付き合いの長い自然史博物館の仲間達の新たな冒険が始まる。

<あらすじ>
 ラリーは夜警の仕事を退職し、新たなビジネスで成功をおさめていた。 博物館にいた頃とは天と地の差の如く,彼の環境は変わっていたのである。 ラリーは暗闇で光るライトを発明し、ヒットを飛ばす企業のトップである。 慣れ親しんだ自然史博物館の仲間達を思いつつも、今ある仕事から中々手が離せない。 そしてラリーの留守の間、自然史博物館にも時代の波が押し寄せた。 一部の展示物を除く、自然史博物館の展示物たちがニューヨークからワシントンのスミソニアン博物館という大きな博物館の倉庫行きとなったのだった。 それを知ったラリーはショックを隠せない。 そんな時、事件が起こった。 ワシントンに着いた,かつての自然史博物館(ニューヨーク)の仲間でジェデダイアからSOSが届いた。 ニューヨークに残されるはずだった石版をサルのデクスターが盗み出し、それによって命を吹き込まれたエジプトの王カームンラーがジェデダイアたちを危機に追いやり,悪巧みをしているというものだった。
 それを聞いていてもたってもいられなくなった,ラリーは息子の力を借り,巧にスミソニアン博物館の倉庫へ潜入し、ジェデダイアたちを救い向かう。

<感想>
 スミソニアン博物館には世界のいろいろなものが揃えられている。 そして様々なジャンルの博物館の集合体であり,敷地内には種類別された建物が複数存在する。 剥製や人と変わらぬ姿をした展示物だけでなく、絵や写真、彫刻など実に様々な登場キャラクターがいる。 偉業を成し遂げた人物、悪行によって歴史に名を刻んだ人物たちがいて、スミソニアン博物館では二つの島に分かれている。 善と悪。 実在した人物,架空の人物などいろいろ展示物があるけれど、 バラエティー富んでいて面白い。 ラリーの相棒ともいうべきなのが、今回はアメリア・イヤハート。 イヤハートは女性初の大西洋単独横断の成功者だ。 冒険好きの彼女に少々振り回されつつも,この頼もしい相棒とともにラリーは戦うのである。 一見、アメリアの方がたくましいようだけれど、ラリーも決して劣ってはいないと思う。 それはラリーにある落ち着きである。 どんなに脅されようとも相手が展示物であることを知っているラリーの冷めた感じ…というか余裕が悪の王カームンラーを滑稽にみせ,また 憎たらしいと感じさせないのかもしれない。 それがコントじみていておもしろい。
 最初は戸惑うけれど、すぐに彼ら,展示物への扱い方・付き合い方を掴み、まるで親と子、飼い主とペット、友達同士のような関係を築き上げるのがすごい。 個人的なイメージに過ぎないのだが、ラリーの第一印象としてはダメ男というものがあった。 けれど実際は違う。 展示物たちの個性が必ずしも見た目からわかるものとは限らない点にもあるのだが、ラリーはその人がどんな人間なのかを理解するのに時間がかからない人なのだろう。 そして、確実にニューヨークの自然史博物館で場慣れしたラリーは確実にたくましくなり、スミソニアンでもその力が発揮されているように思う。
 アメリカで使われている懐中電灯には丈が長く,防犯道具としての役割を持っているものがあると聞いたことある。 懐中電灯をヌンチャクのごとくさばく様子、また武器として使うラリーはかっこいい。 どこでそんな技を磨いたのかと疑問に思うくらい。 懐中電灯をベルトにおさめるときもガンマンがピストルをかっこ良くベルトにおさめると同じようにキレがある。 スミソニアン博物館潜入の糸口をつかんだときの手さばきも見事なもの。
 絆という点も見逃してはならない。 前回犬猿の仲であったミニチュア・カウボーイのジェデダイアと同じくミニチュアのローマ皇帝・オクタヴィウスをとりもったラリー。 彼ら二人はもはや戦友の仲。 小さな二人だけど彼らの活躍は大きい。 また、ジェデダイアとラリーの絆も強く、まるで親友同士のようだ。 そんなジェデダイアがラリーに語る一言に感動した。 「俺らはこんな危機何度も乗り越えてきた-助けを本当に必要としてたのはお前(ラリー)だ」という感じの言葉である。 確かに、ニューヨークの展示物を救い,世界制服をもくろむ悪を倒すという構図のようであるが、実はラリー自身を救う話というのには大いに納得が出来る。 話の前提でジェデダイアを救うというものがあるが、(大げさな言い方だが)真の話の意図はラリーの救済にある。 観る側としてもそこで初めて話の目的がそこにあると初めてそこで気付かされるわけで、感銘を受けるのである(あくまで個人的な意見だが)。 目の前にある成功が本当に自分を幸せにするものだとは限らない、真の幸せとは自分が活き活きと出来る場所だとこの作品は語っているように思う。 それを教えてくれるのが自然史博物館の仲間というところがイイ! ラストはパンフレットのコラムにもあったように,誰もが一度は夢見たことであろう、理想が現実となったという感じで楽しい。

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by jd69sparrow | 2009-08-21 10:15 | 映画タイトル な行