ティンカーベルと月の石

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<イントロダクション>
 ティンカーベルの性格は,とても頑張りやで気が強いけれど 頑固で怒りっぽくもある。 怒れば顔を真っ赤にしてかんかんに怒る,その姿はピーター・パンをウェンディにとられたと思い,やきもちを焼く様子を思い浮かべられる。 これは変わることはないのだなと思った。 また、負けん気の強いところもフック船長を目の前にした時に現れている。 そんなティンクの見て比べるのも面白い。 
 人が過ちを犯すように、妖精だって,ティンクだって多くの失敗を重ねていく上で成長を遂げていく。 ピクシーホロウに生を受けたティンクが初めて知るのは“自分らしさ”、今回彼女が学ぶのが“友情”だ。 どんなに才能ある人間だって一人では生きていけないということだ。 当たり前の事だけど、忘れてしまいがちな大切な事を教えてくれるのがディズニーの物語であり、映画の魔法なのだと思う。

<あらすじ>
 ピクシーホロウの秋の祭典が開催される事になった。 それは代々受け継がれてきた伝統で、ピクシーホロウに住む妖精たちの未来を守るための大切な祭典なのだ。 “月の石”。それは滅多に手に入る事のない魔法の石。 月の石と、月の力を借りて 妖精たちは聖なる杖を通し,青い妖精の粉を得る。 “聖なる杖”作りは毎回異なる分野の妖精が任される。 今回は“もの作り”の妖精の出番。 そして、その重大任務に選ばれたのがティンクだった! 妖精の番人で親友のテレンスの知識を助けに杖を作り始めるティンクだったが、祭典の日が迫ったある日、ちょっとしたことでテレンスと喧嘩になり 杖を壊し. 即座にティンクはテレンスのせいと決め付けて,彼を追い払ってしまう。 すると追い討ちをかけるようにまたと手に入らない貴重な“月の石”までも粉々にしてしまう。 しかし。まだティクには道が残されていた。 ネバーランドに沈む,海賊の難破船に眠る,叶えられる願い事を一つだけ残した鏡がどこかに眠っているという事だ。 故郷から遠く離れたネバーランドへのティンクの冒険が始まる。

<感想>
 映画はバイブルである。 親が子に物事の善悪を教えてくれるように,いろんなことを教えてくれる。前回の話ではティンクが自分の才能を自覚して、自分らしさを知るというものだった。今回は身近で支えてくれる人の有難さや人は一人では生きていけないということ,また許しあうことの大切さをティンクの冒険を通して語られる。 これは子供から大人へと成長する課程におけるキーワードである。しかし、大人が見ても改めて学ぶべきところがあると思う。 最も心に響いたのがフェアリー・メアリーが秋の大臣に語る一言だ。
 それは、聖なる杖作りに任命されたティンクに不安をもらす大臣に,ティンクをホロウする言葉である。「モノ作りの妖精は失敗から学ぶ」というセリフ。これは、人間にそのまま置き換えられることだからこそ、一番印象に残るだろう。 失敗を恐れがちだけど、「失敗は成功のもと」と言うように失敗は恐れるべきものではないのだ。そうとわかっていても 中々難しいことも確かだが。 ティンクは怒りっぽくて,ちょっぴり我慢が足りない。 その結果、様々なトラブルを起こしてしまうのだが、そうして失敗するたびに大切なことに気付かされ,前に進む。私たちの人生を表すかのように。
 ディズニーの魔法の素晴らしさはいくつもある。 常に,永続的にあるのは“冒険することの楽しさ”だと思う。 数々の作品にはいつも,様々なカタチに変えた“冒険”が描かれている。ティンカーベルは自分の羽では遠すぎるネバーランドへと旅立つ。過酷さな試練を潜り抜け,大切なことを学ぶために。 妖精の粉ばかりに頼らず,自分の体とアイディアを頼りに,妖精というよりも人間的に旅をするのが面白い。
 もう一つの魔法、それはキャラクター一人一人に愛着がわくというところ。個人的に虫が苦手だがディズニーに登場する虫たちはとても愛らしい。それを証明するのがブライズである。ブライズはティンクが旅の途中で出会った蛍。最初の登場場面はまるでプライドランドに誕生したばかりのシンバのように見えた。つまり、赤ん坊のような愛らしさだ。仲間達とはぐれてしまった、ブライズが一生懸命,ティンクと友達になるべく,いろんなことをしてティンクの力になろうとしている姿がとても微笑ましく,温かい。 ブライズはお腹を空かせた,ティンクのために他の昆虫たちを呼び寄せて,ティンクを救う。言葉は使わずに行動で優しく癒そうとするブライズに心打たれる。 ブライズが呼び寄せた昆虫たちもまた,可愛らしい。 実際はダメでも,ディズニーの世界は違う。人間を癒す犬や猫のようだ。 
 たった一人で旅を始めたティンクにとって,ブライズは心強い旅の友。蛍のブライズはティンクの成長に光を当てる。テレンスと杖作りをしているときがそうであったように,支えられていてもその有難さというものは中々気付くことができない。だから、うまくいかないときにツイツイ当たってしまうのだ。ブライズとのやり取りの中で、テレンスとの間に起こった出来事を見た,ティンクはようやく“許す心”と“支えてくれる存在の有難さ”を知るのである。なんとも人間的なのだろう。
 そして窮地に追いやられた時ほど本当に大切な人のことを思い浮かべる。 もしこの人がいてくれたらならば、と。 そんな時にその人が目の前に現れて自分を救ってくれたとしたら、一気に闇を光に包むのだ。
 次回、ティンクがどんな成長を遂げるのかが楽しみだ。そこでは、ピーター・パンとの出会いは描かれるのか…気になるところである。
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by jd69sparrow | 2009-12-24 23:13 | 映画タイトル た行