ダブル・ミッション

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<あらすじ>
 ボブ・ホウは二つの顔を持つ男。 ペンのセールスマンとしての地味な一面とCIAで働く優秀なエージェントしての一面だ。 彼は裏の顔であるスパイの仕事を軽々とこなしていく。 命がけの仕事だ。 だから、子守なんて…と思っていたが、実際はスパイ以上に大変であることを思い知らされるのである。 
 静かな住宅街で暮らすボブの家の隣には シングルマザーのジリアンと、その子供たち三人が生活している。 ボブとジリアンは結婚まで考えている仲だった。 スパイの仕事を引退を考えているボブは、プロポーズも成功した今、裏の顔をジリアンへ正直に告白しようとしたが、タイミングを逃してしまう。 ボブはジリアンの子供たちに好かれてはおらず、そんな状況下でジリアンなしで子供たちの子守を引き受ける。 
 だが、子供たちは一筋縄ではいかない。 敵対視する長女ファレン、ボブをダサいと言って近寄りたがらない長男のイアン、さらに遊びたい盛りで手間のかかる次女ノーラ。 ジリアンが父親のもとへ向かったその日から、ボブと子供たちのバトルが始まるのである。
 しかし、そんな傍らでテロリストの影が近づいているなど 誰も予想がつかなかった。 そして、ボブに子供たちは危険な奴らと戦うことに!! ボブは子供たちを守り、また,その彼らから信頼を得ることが出来るのか!

<感想>
 ジャッキーのハリウッド進出三十周年記念作品である本作。 これはファンにはとりわけ嬉しいつくりとなっているようだ。 それを発見できなかったのは残念だが、そこがわからないにしても楽しませてくれるのがジャッキー作品の良いところである。 どちらかというと、アクションコメディが主流であるが、シリアス作品をこなす一面も持っている。 だが、やっぱりジャッキーと言えば前者だろう。 だから、その二つがあるのだと思うだけで、引き寄せる力があるのが凄いところなのだ。
 話の内容じたいは、過去のハリウッド作品を観れば、そう珍しくはない映画なのだが、そうとわかっていても楽しめることができるのは何故だろう? やっぱり、優しい笑顔で、あるいは,おどけた憎めない表情と見事なアクションの賜物。 ジャッキーはあくまでジャッキー流で,誰にも真似できない独特なスタイルであり、それはハリウッド進出から三十年,不動のものであったからこそ,人々をずっと魅了し続けているのだと思う。 
 カッコよく決めようとしているのではなくて、本当にその危機的場面に遭遇しているのだと思わせるような表情と,即興でアクションを次々と繰り出すということが,やっぱりアクション映画のマンネリから はるかに離れたものだということも鍵である。
 雰囲気もハリウッド映画であってハリウッド映画でない…洋とアジアの中間くらい。 敵がなんとなく間が抜けていて、敵の部下たちも,いかついながらもコミックのキャラクターのような感じでギャグ漫画ばりのノリなところもちょくちょく見受けられ 楽しませてくれる。 敵が憎めないキャラというのも、なんだか珍しい。 敵ボスが着る,人物とギャップのある…というかセンスの悪いファッションがその理由の一つであり、面白いところでもある。 場面ごとに変わり、次にどんな衣装が?という楽しみさえ出てくる。 敵ボスの秘書のような女性もふくめて、古きよきアメリカンドラマの雰囲気が漂う感じ。
 「キャプテン・ウルフ」や他の映画との掛け合わせのような気もするけれど、やっぱりジャッキー・ワールドはそんこと関係なく面白い。 節目の映画として最初、意外な印象も受けたが 家族愛のような暖かな部分もあるし、大胆なアクションよりも、コメディでグッとくるようなこの作品がふさわしいとも思える。 ボブにキバを向ける子供たちも意外な本音や現実的な悩みを持っていたりして そこが感動ポイントである。 ジリアンは、実はちょっと強いのかも?と思える,アクションコメディに参加しており面白くて印象深い。 裏切ったかと思っていたCIAの仲間が実はそうではなく,逆に頼もしい仲間で最後に敵へとどめを指すようなところが個人的に好きな場面の一つである。 また、ボブが子供たちと距離を近づけるべく,スパイ道具を使うあたりも中々面白いし…思い返してみると楽しいと思えるところがたくさんある作品なのだと実感した。 まさに、新しく,古きよきもありという映画だ。
 また、子守と悪から子供たちを守る,ダブルのミッションを課せられ,笑いあり悪戦苦闘ありの作品である。
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by jd69sparrow | 2010-06-23 20:00 | 映画タイトル た行