トイ・ストーリー3

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<あらすじ>
 アンディに愛されていたオモチャたち…いつしか、オモチャの箱のしまわれ,アンディに遊ばれなくなってしまった。 月日が流れ,アンディが大人になったからだ。 ウッディはアンディと共に大学の寮行きに…だが、バズやジェシーたちはゴミ袋の中へ入れられてしまった…。 捨てられたと思った,バズたちは サニーサイド保育園へ寄付される道を選んだ。 ウッディは彼らをとめて、本来彼らが行くべきだったアンディの家の屋根裏部屋へと戻ろうと仲間を説得するも,彼らは飽きられることもないオモチャにとっての天国・保育園に残ることを選ぶのだった。 ウッディは一人その場を去る。 バズたちは保育園のオモチャのリーダー・ロッツォの案内で“いももし組”へ案内され、待ちに待った子供たちと対面するが…そこは地獄だった。 さらに快く迎えてくれたはずのロッツォの実際は支配者で,バズたちは窮地に立たされる…しかし、一度は脱出を試みたウッディが彼らを助けに再び帰ってくる… ウッディ、バズ、ジェシーたちの脱出大作戦が始まる。

<感想>
 愛された作品ほど、続編のハードルは高いはずなのに、最近のシリーズ最新作は前作に負けていない。 そんな素晴らしいこともあるんだなってつくづく思った。 ジャンルは全然違うけれど、『踊る大捜査線』がそうである。 今回の『トイ・ストーリー』も主人公たちにとって新たな局面を迎えている。 持ち主であるウッディのオモチャの卒業である。 オモチャにも命があって主人のいないところで自由に動き回っている…そんな大人さえもわくわくしてしまう話,第一作目から15年経つ。 愛らしいキャラクターたちがCGで柔軟に動き回るアニメーションの先駆けと言っても過言ではない。 いつも心が温かくなるピクサーアニメの始まりがまさにこの『トイ・ストーリー』である。
 シリーズごとに新しいオモチャの出会いと、ウッディを始めとするアンディのオモチャたちの友情の絆と冒険が描かれる。 観る人もウッディたちの仲間の一員になったかのような気分にさせてくれる。 彼らの目線で描かれた,まるでジャングルや山地のような人間たちの生活風景。 とても面白い。
 もっと面白いのがおもちゃ達が人間張りに機転を利かせて,人の目の届かないところで様々な奇跡的な大冒険をしているということ。 彼らは頭がいい。 アンディに遊んでもらいたい一心で彼らは一致団結して,どんな危機に見舞われようとも互いに助け合って,切り抜けていく。 そのアイディアの数々が凄く楽しい。
 そんなウッディやバズたちは、自分たち以外の大勢のオモチャの仲間達と出会う。 新しいキャラクターが一度に大勢登場する。 個性も様々。 サニーサイドのオモチャ達に,そこに通うボニーのおもちゃ達。 ウッディたちとは境遇が違う仲間達との出会いである。 その中に日本の名作アニメのキャラクターが出ているのが日本人としては嬉しい。 トトロ…改めてトトロの愛らしさと可愛らしさを実感した。 宮崎アニメがいかに海外で認められているかという証である。 しかも、アンディと同じようにオモチャを愛しているボニーの部屋で大事にされている。 それが、作り手の宮崎アニメへの見方と思いなんだなぁと思う。 ウッディが偶然にもボニーの家に行くことによって アンディに愛された思い出がウッディと…そして観る側にも甦ってきて,とても懐かしい気持ちに。 変な言い方だが女の子版アンディが、ボニーである。 
 ちなみにボニーはシャイで恥かしがりや。 だけど、オモチャへの愛は人一倍。 ボニーというオモチャではない,キャラクターにもとても魅力がある。 17歳のアンディと,兄と妹のように遊ぶ場面はとても微笑ましい。人見知りだけど、ホントはみんなと凄く遊びたいっていうのが見て取れて愛らしい。
 ウッディは、アンディのオモチャたちのリーダー。 失敗も多く、時にみんなと意見が対立することもあるけれど、とても仲間思い。 オモチャは成長しないわけではない。 バズの登場で最初はやきもちを焼いたけれど、失敗を経て、成長をするという,人と同じものを持っている。 冒険や友情をはぐくみ、みんなを束ねられる立派なリーダーになった。 彼が打ち出す作戦は、中々うまくいかないこともある。 だけど、いつもみんなことを考えて,そして持ち主のアンディを持ち主と同様,愛し,信じている。 アンディの元に自分たちがあることが最高の幸せと考えている。 たとえ以前のように、遊ばれなくても。 
 ゛仲間を決して見捨てないウッディ”。 真のリーダーだ。 アンディの口から出たその言葉…とても強い愛情のこもった言葉に聞こえた。 言葉どおり、ウッディはリスクを省みず,必死で仲間を救おうとする。 アンディがボニーに言ったその言葉がウッディの大活躍を振り替えさせる。 アンディは年齢的にオモチャ卒業だから
ウッディたちを一度はガラクタ呼ばわりしてしまう。 だけど、ウッディだけじゃなく、バズたちへの愛情は持ち続けていた。 ボニーにバズたちを譲る場面が変わることない,バズたちへの思いを全て物語っている。 
 『トイ・ストーリー』は一つの物語を三つに分けたシリーズ作品らしい。 それは『ロード・オブ・ザ・リング』にヒントをえたとのことで、『ロード~』がそういう構成だったことを今さらながら私は知った。 確かにオモチャの辿る人生のラインがこの三つの作品で描かれていることを考えると納得である。 ウッディたちのもとに新しい仲間がやってきて、ウッディとバズたちの友情が深まって、オモチャが辿る運命が今回描かれて… 彼の人生の流れだ。 彼らは様々な冒険を経て、新たな持ち主との新しい生活が始まる。 それも、オモチャを大事にする子供のもとで。 とっても感動的で希望に満ちた物語である。
 バービーとケンとの出会いも昔のベタなラブストーリーのようでなんだか、面白し,バズのメキシカンモードもかなり面白い。 初期の頃、スペースレンジャーと信じていたバズに戻ったり、全く別の人格が表れたりと、バズはとことんオイシイ。 しかも、スペースレンジャー・バージョンにしても、メキシカン・バージョンにしてもボケである。 それぞれ近からず、遠からずのボケだ。 あまりも綺麗で,渋いスペイン語がバズの口から飛び出して、すっかり情熱的な男になってしまったのが,とても面白い。 しかも、『ジキル博士はミス・ハイド』でもそうだったように、別人になってた頃の特徴の名残りが、元に戻った後も残っていたのがとても面白い。 そして、意外にも終盤でバズとジェシーがいい感じになっていたのにも驚いた。 ジェシーにはウッディと勝手に思っていたけど、必ずしも常識には捕らわれない。 ウッディが最初の頃に違うタイプのオモチャの女性を愛したように、スペースレンジャーとカウガールとの恋もありなんだなぁと思った。 これは人間社会にしても同じだから不思議ではないのだ。 
 レックスの仲間…というか、彼女的存在の出現も印象に残ったけれど…ポテトヘッドとミセス・ポテトヘッドの活躍ぶりも面白かった。 取り外しのできる二人の顔パーツ。 いろんな使い道があるんだなぁと思った。 しかも中にはハイテクなところも! 頭部分を他のもので代用し、そこに顔パーツをつけて身動きしたり、違う場所にある片方の目を通して、自分から離れた場所を見るということもさることながら,目を外して 手で持って細い隙間を手と目だけがくぐりぬけて,外を偵察することができたりと 実は凄いポテトヘッド夫妻!! 
 一度は敵どうしとなった,ケンとバービーのサイドストーリー的設定のラブストーリー…見た後に気付いた。しかも完全なるラブコメだ。 ファッション・ショーのくだり、その後のバービーの自分を騙したケンへの反撃も面白い。 ケンは初めて、強気をなくし,一気に尻しかれるという立場逆転になったのが面白い。 
 ウッディたちオモチャは、持ち主に動いてるところを気付かれてはならない。 だから、大学行きと屋根裏部屋へという二つの運命どおりに一度は動くけど、ウッディはアンディが母親のもとから離れる様子を見て、最善の道を見つけ、実行に移す。 凄いイイやつだなぁと思った。 というか、予想外すぎる。 アンディ宛に宛てたメモにウッディがなんと書いたのかとても気になる。 アンディの母親に成りすましてそんな行動に出るなんて…なんてウッディは頭がいいんだろう。 機転の利かせた行動であり、アイディアだ。 最初の場面でのアンディの携帯電話を持ち出す場面で、よっぽどウッディが子機を通して,アンディと会話しないかな…って思ってたが…。 もし、そんなことがありえたらどうなるのだろう。 
 一度はあるはずのものがなくなり,それがまた元の場所へ戻ってくるという不思議なことを目の当たりにしたアンディ。 だけど、「あれ?」と、思う程度で収まってしまうのもまた,不思議。  『トイ・ストーリー』を見るたびに,ホントに自分がいない時に彼らが動いてて 『トイ・ストーリー』の仲間達のように生きているのではないかと思ってしまう。 だとしたら、面白い。 
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by jd69sparrow | 2010-07-12 19:53 | 映画タイトル た行