SP 野望篇

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<あらすじ>
 警視庁警備部警護課第四係。 それが井上と尾形のいる,SPの場所だ。 尾形は,第四係のメンバー達をまとめる頭のキレる,リーダーだ。 彼の部下はそれぞれつわもの揃い。 その中でも飛びぬけているのが,井上だった。 彼は身体能力だけでなく,危険を察知する能力を持っている。 幼い頃の惨劇の影響により,特殊な力が身についているのだ。
 そんな第四係はチャリティイベントの警護にあたっていた。 そこが始まりだった。 全ての“野望”の全貌が現れ始めるのは。 伊達という政治家は,表でセレブたちから人気を集める一方で, 欲に満ちた裏の顔を持っている。 伊達が資金を支えた上で、あるエリート集団たちの“革命”という名の“野望”が今、実行に移されようとしている。 
 井上は真実をまだ知らない…だが、そこに何かがあると察知をしている。 正義感が強い彼と,その謎のエリート集団たちと彼らに関わる尾形との戦いの火蓋が今、きっておとされる。

<感想>
 映画版からの鑑賞。 人間関係のなりたちだけは、やはりドラマという基盤を見ていないと100%で理解できるかどうかは少し難しい。 けれど、大丈夫。 映画は映画だ。 そして、映画からでも楽しめると思います。 
 主要人物がみんな、黒いスーツっていうのも,スタイルじたいは珍しくないけど,面白い。 一人一人を見ると 駅にいそうなビジネスマンたちなのだが,飾らずにこうして登場するのは中々ないだろう。 でも、やっぱり それを,ビジネスマンっぽさを微塵も感じさせないのが凄い。 お葬式にも出勤途中にも見えない。 
 そういえば、SPにはある特定な力のみが必要で,よく考えるようなことは必要とされない。 よく考えるようなことというのは、パワーとか運動能力のこと。 もちろんみんながそれらを完全に持ち合わせてないわけではない。 とある科学番組で紹介されていたのを思い起こしてみると、普通のアスリートより,格別に優れているのではないということだった。 何が必要なのか、それはこの映画を見ていれば、おのずと見えてくるはず。
 第四係のキャラクター構成はそう珍しくないが面白い。 はみ出しモノ、お笑い担当、冷静なまとめ役、男勝りの女性、そしてエリートなりーダー。 私が注目したのは二人。 一人はもちろん,主人公の一人・井上。 そしてもう一人は山本だ。 
 まずは、山本について。 彼の立ち位置は、“お笑い担当”。 お笑い担当であり、一番作品を観ている私たちにとって身近に感じられる人物だ。 お笑いっぽさがわかるのは,ギャク漫画から飛び出してきたかのような,お茶係のオバちゃんとのからみ。 そのオバちゃんの登場場面は,唯一の息抜きポイント。 笑いを誘うところだ。
四人(井上、笹本、山本、石田)がヤンチャして、教師から呼び出された生徒たちのように,オバちゃんのいるとこで待ちぼうけくらってるところなど印象的。 でも、けっこうツボだったのが地下鉄駅での一コマ。 みんなが格好よく、改札を飛び越える(※良い子はマネしないように!)中でただ一人,パスモと思われるものをタッチ。 …真面目!って思わずツッコミを入れたくなるだろう。
 井上について。 きっとこんな力を持つ人がどこかにいるかもしれないが、なんだか不思議。 リアルを追究したような作品の中で,“ファンタジー”があるなんて。 危険を予知して頭の中でその映像が妄想として映し出されるなんて、どっかの映画にあったよね? 『マイノリティ・リポート』アガサみたい(関係ないけど、トム・クルーズで検索したら一発だった…ちなみに本名“トーマス・クルーズ・メイポーザー4世”なんて貴族っぽい名前なんだね…ってか過去に三人トム・クルーズが存在したんだね。)  しかし、危険を見抜く力だけは,現実から離れているようで“リアル”である。 それから。 反抗期の男の子のような表情、プロフェッショナルとしての顔、そしてそれらをひっくり返すような,熱い人間性。 なんだか色んな表情を持っていて面白い。 寡黙で仕事をただ全うするだけ、というキャラクターに見えたのだが,しかし裏があった。 “静かなる闘志”の持ち主。 ゴール直前、狙撃手に自分への狙撃を強要につとめるところなど印象的だった。 この闘志には狙撃手でさえ,適わない…どころか恐怖を感じる。 人間のリアルな感情があらわになる場面だ。 そしてここは唯一、井上が感情を表に出した場面である。 ちゃんと声に出して。 とっても主観的な感想だが、岡田君がジャニーズであることも,V6であることも…そして関西人であることでさえも忘れさせてしまう-つまり、一人の男にしか見えない-凄く見ごたえあるシーンだ。 香川さんの力のこもった演技にも対応してるし。 
 アクションを自らこなしたという。 壁走りの場面もさることながら、トラックでの決闘もそうだし,車で逃走した犯人グループの一派に道路真ん中で銃を構える場面もすごくかっこいい。
 この作品は映画に必要なものをちゃんと見せていて、今までにあったようでなかったことを体現している。 スピード感が満載。 スピード感を冒頭で出すことが凄く効果的で、一気に観客の注目を集める。 イベントに紛れ込んだ犯人との決闘がすごく,面白かった。 スポーツのイイ試合でも見ているようだ。 相手と互角に戦う井上。 相手が鉄パイプを持っていて,井上は たよりなく見える警棒みたいなので応戦。 しかしその警棒が騎士が持つ“剣”のように見えた,動物に例えるなら気品ある“馬”。 そう…馬をしたがえた,騎士なんです!…と、私には思える。  走る走る!
 もうハリウッドの域だね。 そのテロ事件の真相も意外だったけど、武器が意外すぎる。 今の時代何でもありだなって思った。 井上 対 尾形! どんな“革命”が起きるのやら!!
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by jd69sparrow | 2010-11-30 22:40 | 映画タイトル あ行