エクリプス~トワイライト・サーガ~

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<あらすじ>
 1.トワイライト~初恋~
  フォークス。 べラは父親のいるその街へやってきた。 彼女は地元の高校に通うようになるが 地味な毎日を送っていた。 しかし、彼女の人生は一人の謎めいた美男子・エドワードによって大きく変わる。 べラの運命は危険のともなう場所へと続いていた。 エドワードの正体はヴァンパイア。 彼は、人の血ではなく,動物の血で生きる“草食ヴァンパイア”だった。 べラとの愛に気付いたエドワード。 二人は“禁じられた恋”へと堕ちていく。

2.ニュームーン
 べラとエドワードの恋も順調に思えたのも束の間。 初めて二人の間に距離ができる。 べラのもとを去った,エドワード。 その寂しさを癒してくれたのが ジェイコブだった。 しかし、彼にも秘密があった。 ジェイコブはキラユーテ族の人狼だったのだ。 しかし、人間らしい情熱を持つ,ジェイコブにしだいにべラは惹かれていく。 一方で、エドワードとの距離の広まりにより,最大の危機が訪れる。 エドワードの犠牲。 それを阻止するため,べラはわが身を捨てる思いで,最古のヴァンパイアのヴォルトーリ族のいるイタリアの地へと踏み込んでゆき、エドワードとべラは互いの愛の絆の強さに気付く。

3.エクリプス
 エドワードと結ばれ、ヴァンパイアへの転生を強く望むべラ。 それこそが彼女の今ある全てだった。 二人の幸せの裏ではニューボーン,つまり新しいヴァンパイアたちが誕生し,猛威をふるっていた。 その影にはかつてカレン家(エドワードの家族)に恋人を殺されたことを恨むヴィクトリアの姿があった。 さらに、ヴォルトーリ族の影も色濃くなり始め、べラたちに危機が迫っていた。 しかし、多勢に無勢…エドワードたちは宿敵キラユーテ族と手を組み,戦うことに。 三角関係であることに悩むべラ、彼女の決断はいかに。


<感想>
 アクションが多い中、ストーリー重視に構成されているところが魅力の本作。 シリーズも三作目に突入し、さらに進化を遂げている。 同じタイプの映画において,過去になかった展開があることがとても面白い。 それは 本来因縁の中である,ヴァンパイアと人狼とのタッグだ。 既にいくつかの作品において、二つの種族は犬猿の関係にあり,そのイメージはかなり強いだろう。 個人的には宿敵同士が手を組んで強敵に挑むという展開は好きである。 
 そんな中でなんと言っても印象深いのは、べラ、エドワード、ジェイコブの三人が一つのテントの中におさまる場面だ。 そこは、冷人族とも呼ばれるヴァンパイアと、人狼との違いを決定付けるところ。 そしてさらにエドワードとジェイコブという二人のかけがえのない存在に心揺れ動く,べラの思いとそんな彼女に“共通の”思いをよせる男子二人が,初めて分かち合うからだ。 『宿敵の関係になければ(今の状況でなければ)僕たちはイイ友達になれただろう』というエドワードがジェイコブにかけた言葉が胸に突き刺さる。 確かにそうだ、と。二人が人間だったらと思った瞬間である。 特別な設定がなければ、思いっきり青春ストーリーなのだ。
 ジェイコブは人狼だが、その能力以外を見ると 人間に限りなく近い。 カラダも熱ければ、心も熱い。 「べラは自分への愛に気付いていない」と豪語するけれど、それはあながち間違っておらず,そこには共感をえられるはず。 確かにあんな雪山の状況下で人間であるべラには“温もり”が必要だった。 そして、ジェイコブのべラに対しての二度目にして初めてのキスがなんとも絵になる。 ここの場面の見所はエドワードとジェイコブが分かち合うことだ。 そして、平静をキープし,守り続けていたエドワードが初めて,゛人間”の゛男子”らしい感情をあらわにするところなのだ。 それ以前にジェイコブの登場により、…というよりもべラと絆を強く結ぶことにより、エドワードは人間らしさを取り戻す。 100年くらい生き続けているべラにとっては,大先輩なはずなのだが、ティーンらしさがこの場面で存分に表されている。 今までがクールで大人だけに,ココに着てのエドワードの嫉妬する姿は可愛かった。 
 やっぱり。 ヴァンパイアは人間を目の前にしたら、仲間にするか獲物とするかの二者択一のイメージだが、エドワードはその二つに反している。 その優しさこそが、エドワードが観る者の心をつかむポイントだ。 
 話は戻るが、エドワードとジェイコブの共通点は多いということが心に残っている。 宿敵同士の二人にこんなにも共通点が多いことは驚きだ。 ジェイコブはエドワードと友達になれそうかっていう話題に対して,言葉をにごらせたものの,なんだか嬉しそうに見えて,嫉妬したエドワード共々可愛いなぁと。 エドワードにおいては100歳以上のおじいちゃんのはずなのに。 ってか、心も歳をとらないのもいいね。
 今回は今まで観ることのできなかったものが多く見れる。 そして意外な場面も。 ヴィクトリアが今回影で動く。それに 従うがライリーだ。 ライリーを利用してべラへの復讐を考えるヴィクトリアと,エドワードとの一騎打ち。 彼女が平静を努めていたのが,エドワードの挑発により,感情をあらわにするのが人間らしく,また憎めない感じがした。 ライリーはニューボーンの中でリーダーをするくらい,彼らの中では自制が出来る存在。 エドワードとヴィクトリアの言葉の間で悩む姿が印象的だった。 
 そして注目したいのが゛転生”の瞬間だ。 まず、詳細が描かれず,バッとその瞬間が訪れて場面が切り替わるのが潔い。 これはこの場面と限らずだが。 前二作にはなかった,ヴァンパイアが誕生する直前の場面である。 ヴァンパイアの誕生場面自体がなかっただけに新鮮。 しかもそれが冒頭におかれていることが良かった。 最初は理解できなかったけど、それだけに後々の効果が高まるというもの。 つまりは、面白いと思う感情だ。
 何故か、『パイレーツ・オブ・カリビアン~呪われた海賊たち』の一場面を思い出したのが、ニューボーンの進軍場面。 意外にもあっさり屈してしまうが,彼らとカレン家&人狼たちの戦いは見もの。 というのも、気持ちいいくらいの圧倒的な強さをカレンたちが発揮するからだ。 そしてまた意外なのが、水から出てきたのに,首を折られたニューボーンたちは石膏のようだったこと。 誰かが彼らを倒すたびに響く音が耳に残る。
 カレン家の面々はジェイコブたちほどとはいかないまでも、とことん人間に近い。 そこ魅力。 すごい気のまわしよう。 優しすぎるとさえ思う。 アリスを゛ブラックなティンカーベル”と表現した,アシュリーの言葉どおり、アリスはヴァンパイアのキャラクター性の概念を大きく崩すほどの明るさ。 愛嬌のあるとても魅力的なキャラクターである。 彼女の過去は語られないものの,ロザリーとジャスパーの過去…つまり、ヴァンパイアの転生までにいたる経緯がやはり見所の一つ言える。 どちらも決して幸せとはいえない過去。 ジャスパーといえば、寡黙だけど 時に劇的な感情をあらわにするというイメージ。 だけど、今回は過去を探ることでジャスパーの魅力がいっそう引き立つ。 
 べラは悩んで悩んで゛答え”を見つける。 その答えは予想にはなかったものの,納得というかアリだなって思った。 とても望ましいことと思われる。 まだ、この先シリーズは継続されるようだが なんだか… ここで終わりでも良さそうなくらい,良い締めくくりだった。
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by jd69sparrow | 2010-11-30 23:07 | 映画タイトル あ行