劇場版 BLEACH ~地獄篇~

d0058606_20491573.jpg
<あらすじ>
 人が死を迎えたとき、向かう先は二手に分かれる。 ソウルソサイティと呼ばれる世界と地獄。 いわば、天国と地獄であり、そのどちらに導かれるかは,その人の生前での行い次第。 死神は肉体から離れた魂を導く,いわば案内人。 現世で死神の力を覚醒させた,主人公・黒崎一護は゛死神代行”として,死神たちともにhロウと呼ばれる,魂の抜け殻を取り締まるため、日々戦っている。 死神と人との間に生まれた一護は、死神たちの集まる,護廷十三隊の隊長に匹敵する力を持つ。 そして一護には死神と人間の他にもう一つの゛顔”があった。 ホロウとしての顔が。 ホロウの仮面を持つヴァイザードの最終進化形態にして,禁断の領域の力をも持っている。 その力の噂は地獄までに届いた。 何事もない日常。 しかし、そうは続かない。 地獄へ一度落とされた者たち,すなわち゛地獄の咎人”たちが一護の力を利用するために,死神および一護たち現世の人間たちに宣戦布告。 一護は,彼らに妹を連れ去られ、もう一人の咎人の力を借りて,連れ去れた先、つまり 地獄へと向かうのだった。

<感想>
 地獄。 何度となく、銀幕に出てきた舞台。 死神と言えば,地獄から来た「死の番人」というイメージを個人的に持っていたのだが,ここでは全く違う。 溶岩の解けた,火の海に岩がその上にあって…という簡単なものではない。 パラレルワールドと化した,地獄はまるで 遠い先の未来の地球とでもいえ様か。 アトラクションを乗り,色々な色に染まる世界を見るか如し。 それは例えるなら「イッツ・ア・スモールワールド」で船に乗るかのようで,次々に世界が変わっていくから面白い。
 漫画、アニメとなった映画は最近ではほとんど観ていない。 唯一毎年観ているのが『コナン』。 それ以外のものは皆無だったし,面白くはないだろうと思い込んでいたが、今回それが見事に覆されたのである。 ハリウッド映画に出来そうなくらいの最高のエンタテインメントになっている。 日本映画で言えば、『GOEMON』、『キャシャーン』の監督・クリエーターの方々によって,ハリウッドでは『シン・シティ』か『マトリックス』のクリエーターによって 実写を可能にそうではないかと思う。 特に日本映画の例としてあげたクリーエーターの方々。 
 最近の映画では展開が読めてくるものがあるけれど、それでも楽しませてくれるのが現代映画の特徴とも言うべきだろうか。 本作もその一つ。 その要因ともなっているのが やはり カリスマ的な死神たちと,ストーリー展開の早く,中身も濃密であることが言えるだろう。 そして綺麗で繊細な線で描かれていることが一つ言えるだろう。  ゛死神”のイメージを覆したことだけでも かなりの魅力であるが、今回はなんと言っても舞台が゛地獄”であることもファンを惹きつけるポイントと言えよう。 加えて、それを惹きつけるのが謎に包まれた地獄からの使者。 正確には使者ではないが、咎人が死神の味方し,悪を企てる咎人たちを倒す旅へと誘うところが とてもスリルがある。 さらに。 その咎人,つまり単身で味方する謎の男,のキャラクター性にも注目していただきたい。 名前コクト(黒糖からつけた?…とは限らないけど)。 その敵がシュレン率いる悪の咎人軍団である。 シュレンの部下たちも相当な個性はだが、やはりここは コクトとシュレンを比較したい。  正反対な二人。 シュレンはコクトとは正反対なタイプ(妖艶な感じ)でこちらも魅力的なのだ(キャラクターが発するオーラや切れ長な目とか)…が! やはり個人的にはコクトが物語を引っ張っている鍵であり,今回の映画をより魅力的にする要因だと思うのである。 なにしろ強い。 そして、一護と同じ,妹を持つ゛兄”であること。
 それから! やっぱり声優さんの個性を無視するわけにはいかない…というか無視するべきではない。 べジータ 対 ゾロ (対 ティーダ)のバトル。  あえて声優さんをこの名前で言うことにしよう。 べジータは,『セーラームーン』でタキシード仮面を演じた,セクシーさに,アムロを熱演した実力派。 ゾロは『スッキリ!』のナレーターで表現する明るさと,ゾロを演じる渋さとを二面性を演じている。 ゾロ演じる,コクトもまた,刀を武器とする剣士。 なんだか…ゾロ(を演じる声優さん)って剣士が合うよな…と思う。 
 話を戻そう…。 コクトが何故、魅力的なのか。 個人的見解というか、意見なのだが 銀さん(『銀魂』)、ワッカ(『FFX』)、ブルックの影(声優さん違うけど…『ワンピ』)など色々なキャラクターの個性やルックスを全てミックスしたような魅力があるからだと思う。 これはあくまで 私がコクトに注目する理由。
 もう一人!! 絶対に忘れてはならない,キーマンは 一護。 日に日に強くなってゆき,最近では死神と人とのハーフであることも判明した死神代行。 死神代行…事実から 死神゛代行”というのもわかる気が。 映画のテーマにもなっているが、守りたいという心が全面的に出ているところが物語を面白くする。 「守りたい、護りたい」と。
憎しみを乗り越え、本当の強さを手にしていく主人公の魅力がやっぱり一番!! しかし、強い死神である一方で性格としては 抜けていると言うか,呑気な一面があるところがいい。 石田の指摘には大いに納得。 この呑気さが 様々な厄介なモノを自らに寄せ付けてしまうことの大きな原因という指摘だ。  
 しかし、進化する一護に魅力を感じずにはいられない。 斬新な゛バンカイ”、仮面、仮面からの完全ホロウ化、そして… 地獄の力をも自らに取り込んでしまうなどなど。 完全ホロウ化に関しては、 チョッパーが暴走するのと同じで凶暴さこそ兼ね備えるものの,その強さに魅力を感じてしまう。 個人的にはバンカイ後のザンパクトウ,ザンゲツをイメージさせるため,かなり格好いいのだが、今回の地獄の番人たちの力を得た,姿が一番印象的でカッコいいと思うのである。 髑髏の仮面が頭にあるのがとても印象深く、スカルの衣装を身にまとった姿は神々しさすら感じる。 しかし、これは映画だけの期間限定だと思われるため,本編で再び観れることがあるのかどうか、可能性は低いと見ている(個人的に)。 だから、クライマックスシーンは好きだ。 コクトに、「地獄の番人たちも、自分に託している(泣きついている)」というふうなセリフはとてもインパクトのあるセリフだと思う。 気が付けば,地獄の番人たちが,さらなる進化を遂げた一護に頭を下げているところも忘れ難い。 そして極め付けに,コクトへ容赦なく鎖が迫ってくるところ。 一護のセリフも凄くかっこよかった(言葉じたいは忘れたけど、その鎖が意味することを解説している)。
 『FFX』の召喚獣や『スリーピーホロウ』の首なし騎士の復活を思わせる,冒頭の場面。 この結末を知ると改めて観て確認したくなる。 それは、ヴァンパイアの復活の瞬間にも思えた。 その時、冒頭に出た骸骨から復活を遂げていく,咎人の正体がわかるだけに、映画を復習したくもなる。 果たしてこんなグロテスクな絵がこのような作品にかつてあっただろか?というくらい、リアル。
 地獄とは実際どのような場所なのか。 行きたくはないが、その謎につつまれた世界がいかなるものなのか気になる。 ひょっとしたら溶岩のたちこめるような場所ではないのかも? 色々な想像が出来る。 しかし、使者にとって居心地の良い場所ではないことは確か。 心が折れるまで死ぬことは出来ず、怨念がそこで生きていくための糧。 なんだか悲しいような、恐ろしいような。 
 『BLEACH』も歴史としては、10周年になるそうだ。 その記念,節目となるのが今回の『地獄篇』。 やはり今回の『地獄篇』が記念作品というのは、納得。 地獄が戦いの舞台となることに意味を感じる。 意外なのは『コナン』のように毎年一つずつの公開ではなく,前回の劇場版とのスパンは2年。 毎年あるのもいいけれど、それぐらいの期間があると 待ち遠しくなると思う。 オリンピックのごとし。 漫画といえど、『ワンピース』同様、大人も楽しめる作品である。 むしろ、子供向けというよりも,大人向けではないかとさえ思う、特に『BLEACH』においては。  次の劇場版への期待がふくらむというもの(次があるのかはわからないけれど)。 そして一つの漫画作品としては、主人公の進化への期待も大。 どこまで行くのか。 最終的に一護は死神に完全になるのか、それとも現状維持か…はたまた 死神の世界から離れるのか。 
 今回の劇場版、第四作目にして,個人的には,初めての鑑賞となるのだが、過去の三作品がとても気になる。 そして(しつこいようだが)次回があるなら、次回も。

※満足度:★★★★★ MAX!
…シリアスさもあり、アクションとしてのド迫力にコメディも加わっていて
とても楽しいから♪
[PR]

by jd69sparrow | 2010-12-31 20:47 | 映画タイトル か行