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ラマになった王様 The Emperor's New Groove

2011年4月23日(土)

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<あらすじ>
 とある王国の若き王・クスコは、自由気ままで典型的な我侭な王様。 何もかもやりたい放題。 クスコにはイズマという相談役がおり,そのイズマの下にはクランクという腰ぎんちゃくがいた。 王の仕事をイズマが裏で横取りしていたことで クスコは二人をクビに。 その腹いせにイズマは王を抹殺し、そして自分が王国をのっとることをたくらむが、クスコに飲ませたのは毒薬ではなく,ラマエキスだった。 ラマになった王様は、クランクの良心で命を奪われることなく,しかし 王に会いに来ていたパチャの荷車に紛れ込んでしまう。 
 パチャの家で目覚めたクスコは、話せるラマだった。 彼は即座に王国へ戻るべく、旅立つ。 パチャは我が家を潰し、リゾートを建設するという身勝手な話を持ちかけてきた王を許せなかったが、放っておく事が出来ず、クスコの旅の共になる。 その一方で、イズマとクランクが彼らの行く手を阻み,一度は失敗した計画を実行すべく,クスコたちを追う。

<感想>
 まず、最初から王様として登場する主人公は珍しい。 それに 悪役っぽいというか、敵を多く作りそうな主人公というのもそうそういない気がする。 物語に登場する我がままで贅沢し放題な王様は、一度痛い目にあう。 その法則はあたる。 しかし、100%な嫌われ者キャラというわけではなく、愛嬌があり ほっとけない,下手すれば恨まれて終わりそうだけど、憎めない…それがクスコというキャラの魅力。 とはいえ、クスコの冒険は 優しすぎるパチャの人柄で成り立っている。 そんなパチャの魅力も主人公に劣らない。 
 ギャグ漫画のノリのよう。 ここまでコメディらしいコメディは、個人的に今まで観て来たディズニー作品ではなかったような気がする。 ギャグ漫画のようなノリの作品というのは、悪役にもユーモアがある。 どちらかというと、クランクがそうだけど イズマも“憎ったらしい”という言葉が似合わない。 意地悪で欲深いけど、それだけ…という感じ。 やっぱり なんと言っても、ギャグ漫画なノリを象徴するのが 続編の主人公になるほど面白いクランクだ。 作り手が言う,「たまたま悪役というポジションに立たされただけ」というのは まさにその通りである。 間抜けなようだけれど、リスと話が出来たり,手料理がうまかったり…どちらかというと良心の方が強く,常にその場を(というか、作品を)盛り上げるという愛すべき悪役なのである。 天使と悪魔とのやり取りする場面が私は好きだ。
 

by jd69sparrow | 2011-11-18 17:49 | 映画タイトル ら行