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ジョー・ブラックをよろしく

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 ブラット・ピットが出演,あるいは主演した映画は数多く見てきたけれど、この映画が一番素晴らしいと思う。 最近ではコメディアクションへの出演などアクションものが多いけれど この映画が一番好きである。
 原題は「MEET JOE BLACK」。 主人公ジョー・ブラックの出会いと生きる意味を探す旅路の物語である。 ジョーの魂はこの世のものではない、しかし 体は現世のもの。 ちょっと奇妙で不思議な感動の物語でもあり、ヒロイン?スーザンの父・ビル(アンソニー・ホプキンス)の天国への旅立ちまでの話でもあるのだ、引用すると(ある意味で)“天国への階段”である。
 現代ものでここまで美しさを感じたのはそうそうにない。 光の当たり具合や登場人物とバックにあるものの見せ方などすごいのだ。 最初の二人が出会ったばかりの頃のシーンとラストシーンとくに綺麗だ。
 名前は明かされないが、スーザンと初めて会ったときの青年とジョー・ブラックはそれぞれ違うタイプだけれど、共通点もあった。 心の底にあるもの、愛にたいしての見方・考え方、そして価値観など。 実体を持たない“ジョー”は人でなくても感情や良心などは人そのもの。 そんな彼の彼にとって別世界での冒険はとてもおもしろい。 初めてのものを見るときの目の輝き、好奇心。 最初の登場シーン(カタチで登場する前)ではどちらかというと悪、あるいは意地の悪い存在に映ったけれど 宿主である青年と同じ強く美しい精神を持った存在だったのだ。 
 ジョーとビルは常に2ショットであり、前半は特に見ていておかしくて(良い意味で) コメディのようなおもしろさがあった。 そのジョーの姿は見方によれば純粋で無垢、それでいて無邪気な少年そのもの。 誰もが“ジョー・ブラック”に惹かれることだろう。
 また、スーザンとのシーンは(特に後半)ロマンティックであり、「タイタニック」以来の甘いラブストーリーだと思う。 最近はわりとラブコメが話題となることが多く、ラブコメ以外は今まで考えられなかったけれどコメディ抜きのラブストーリーの楽しさを改めて知った。 
 見所はまず第一に先ほどもあげたジョーが初めてみるものに触れる時の反応や感動はもちろんだが、ビルとの連携のよさもとても爽快である。
 出会いと別れ、再会、そして“情熱的で心が躍るような愛”、それがテーマだ。

by jd69sparrow | 2006-01-05 14:12 | 映画タイトル さ行