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バーティカル・リミット

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  “バーティカル・リミット”、それは“人間の高度の限界”を意味する言葉。 主人公ピーターをはじめとする急遽結成された救助チームはその“人間の高度の限界”に挑むべく 雪山に遭難したピーターの妹アニ-とその仲間たちを救助に向う。
 物語は雪山で繰り広げられる。 人間と自然との闘いだ。 まっ白な銀世界と化した山は海や大地と同じように大自然。優しい顔を見せたかと思うと豹変して恐ろしい顔をも見せるのだ。自然の脅威。しかし恐ろしい一面を除けば絶景 。 それらが鮮明に表れている。
 限界を超えることで忍び寄る。 それは精神的にも身体的にも恐ろしい“魔物”というべきか。 極限状態は人を変えることがある。人間の恐ろしさか、生物の恐ろしさか。 一歩道を間違えるとその先に待ち受けているのは暗闇。 それがありありと見えてくるのだ。
 この映画の見所は幾度となく訪れてくる生と死の選択をする別れ道。 それが決まる時,手に汗握る。 「頑張れ、もうちょっと頑張るんだ!」。 そんな言葉が飛び交う。果たして人はどこまでいけるのか??
 主として遭難した人々を自然がしかける攻撃に対峙しながらのレスキューがテーマとされるているが、サバイバル戦といっても間違いではないだろう。 前提としてレスキューという任務が目的としてあるもののチームの一人一人の雪山に向う真の目的や想いは違う。 大切な人の命をただひたすら救おうとするもの、復習を誓うもの、自分の夢の実現のために雪山へ向うものなどなど。
 自然の脅威が大きく見えてくるけれど、“バーティカル・リミット”と題にあるように"人間の限界”といのい人のうちに隠された恐ろしいもんがテーマなのではないかと思う。 つまり、自然が人に与える恐怖よりも人じたいの恐ろしさの方がもっと恐ろしいような気がする。 それはなんとしてでも、不可能と宣告されようとも追い求めてしまう欲望。 
 人の欲望こそう恐ろしく、時には残酷あるいは非情であると教えてくれているようだ。 
 

by jd69sparrow | 2006-02-06 12:55 | 映画タイトル は行