英雄 HERO

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 かつてこんなにも映画の全体像が美しい映画は見たことがない。 これも常に今までにない新しいジャンルの映画づくりにこだわり続けているチャン・イーモア監督,独自の作風なのだ。 作品一つ一つがそれぞれ違う味を出しているというわけである。 中国各地の自然が映し出され、絶景という点はポイントの一つだが、色というか5つのタイプというべきか 色とりどりの衣装がとても綺麗。 てがけるのは日本を代表する衣装デザイナデザイナーの一人ワダエミさん。 例えば黒が「死」、赤が「嫉妬」を表す。 それに加えて3つの物語と現在とで色わけをし、統一された衣装には それぞれ意味があることがわかる。 他には緑、青、白がある。 赤、青、緑はそれぞれにバリエーションがあり、登場人物が交わりあうシーンもまた美しい。 色ごとに秘めらた意がこの物語を表現する題材でもある。 
 またアクション映画なので当然、人物がすごく動くわけで 一人の人物がアクションに出た瞬間の衣装がはためくところも美の一つでとても繊細。
 そしてもう一つの「美」はカタチなきものの見せ方。 例えば水。 自由自在に宙を舞う水、というか水滴は芸術ともいえる。 そんなシーンがこの映画には多く盛り込まれている。
 「HERO」という題のとおり、真の英雄を追及していく物語である。 ただ美しく見せるだけでなく、主人公・無名(ウーミン)が秦王に語る物語には複雑に絡みあった人間関係や彼らが持つ物語とがある。 無名が語る話、秦王が考える真実、そして最後に語られる真実との3つでこの映画は構成されている。 とても斬新な映画なのだ。
 美男美女が集った役者陣。トニー・レオン演じる残剣は特に輝いているようだった。残剣は書の極意と剣の極意を取得した人間味あふれる人物。 トニー・レオンじたいもとてもハンサムで髭をたくわえた姿と髭がない姿の両方がキマル役者さんのベスト3には入るのではないかと思う。
 アクションはワイヤーアクションを使った大規模なもの。 剣と剣とがぶつかり合う音は今までも耳に残っている。武術も様々である。
 秦王を倒すことを1人の男に託した刺客たちの想い、いかにして秦王を倒すかという 練り練られた計画と仲間への気遣い、秦王が悟る事実は強い衝撃を与える。 
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by jd69sparrow | 2006-02-27 17:27 | 映画タイトル は行