ウィンブルドン

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 察せられるようにこの作品はテニス映画である。 スポーツ映画の良さというのは見る者も映画の中に出てくる観察の一人となってエキサイティングに楽しめることだ。 この作品はその点において とても優れている。 白熱した,また臨場感あふれるプレーヤーたちによるゲームが見る側はもちろん,スクリーンの向こう側の人たちも一体となって見ることが出来るし、何より集中力が増す。
 引退という事実に追い込まれ、自身もそれを心に決めていた,どん底のプロテニス・プレーヤー ピーター・コルトは世界から忘れかけられていた。 しかしそんな彼とは正反対に波に乗っているリジー・ブラッドベリーとの出会い,そして恋によりピーターは再びテニス界に返り咲く。 ベテランとしての意地と彼女に与えられたパワーを胸にトップへと目指す。 ラブ&スポーツ映画と言ったところだろうか。
 映像の技術にも力が入っていて試合をよりエキサイティングに そして本物の試合をリアルに表現する工夫が見られた。 スピード感,これはプレーヤーの動き,ボールの流れに表されていて観客たちが興奮する様子,角度を広げて見せるという見せ方もとても鮮やかで美しい。 プレーヤー自身が心の中で自分自身に語りかけるシーンまでちゃんと組み込まれており,プレーヤーのデリケートさなのでないかと思う。 勝つことこそ意味があり,栄光が与えられる,“勝利が全て”の世界のようである(これはスポーツ世界に共通して言えることだろう)。 自身を把握し、引き締めて,力を出し切ることもまた大事なこと、その点は次の勝利へとプレーヤーを誘う鍵であろう。 だから どちらもやはりゲームのポイントなのだと私は考える。
 選手を演じる役者たちは未経験者らしい、だがそれは微塵も感じさせないほどそのプレーはリアルであった。 動き一つ一つがとてもキレイでかっこよく,選手のように見えた。 ここは作品を作る人たちの腕の見せ所だったようだ。
 ポール・べタニーとキルスティン・ダンストが主演である。 ベタニーはピーター、ダンストはリジーを演じている。 これもまた個人的な意見なのだが,ベタニーがテニス・プレーヤー役というのはかなりマッチしているし、もってこいのスタイルを彼は持っている。 相手のサーブを待ち構える姿勢というのがとてもよく,そんなリアルさをより感じさせられた。 逆にサーブを今 まさに打つという瞬間の絵もまた然りである。
 渾身の力でラケットを振り,ボールがあたる瞬間 言い換えればボールを打つ瞬間がとてもよく輝いていた。 勝利を確実なものにするかのようなピーターの目,そしてそれが現実となるところもすごくかっこいい。
 テニス・コートのスタジアムを目いっぱい使われているというのもすごいところ。 主としてスポーツがこの映画のテーマであるが恋愛もまたストーリーの中の書くにしっかりと活かされている。
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by jd69sparrow | 2006-07-06 17:59 | 映画タイトル あ行