パラサイト

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 地球侵略者は密かに忍びより確実に人類の世界をのっとり侵略を始めていた。 その謎の宇宙生命体が“パラサイト”。 人間の体を支配し、人間の中にある水分でそれらは生き、さらに水を手に入れることで生き延び支配力を高めていく。 パラサイトに寄生されたものはもはや人間というものには値しない、見せ掛けだけが人でその裏側は恐ろしいエイリアンそのものと化すのだ。 「シン・シティ」のロバート・ロドゲリス監督が放つサイエンス・スリラーである。
 アメリカ オハイオ州、そこは海のない町であった。 事の始まりはある一つの高校からである。謎の生物パラサイトの侵略にケイシーやジークをはじめとする高校生たちはこれを止めるために謎の真相をあばくことを決心し、持ち前の頭脳を総動員してパラサイトに立ち向かう。
 イライジャ・ウッド、ジョシュ・ハートネットを中心とした出演陣がいる。 ウッドの,「ロード・オブ・ザ・リング」でブレイクする少し前の作品である。 子役時代から映画の世界にいる彼はまだこの映画のときは20前後とこれからというところで今もそれは変わらずきっとそれはどんどん開花していくものと思われる。
 自分たち以外の人たちが次々とパラサイトの毒牙にやられ、敵となる。 それは瞬く間に広がっていき、もはや敵・見方の区別さえ困難となる。 自分の隣にいる人がエイリアンかもしれないという恐怖がこみあげてくるのだ。 教師も生徒も友人までもがそれは寄生し敵になり、周りはみな敵ばかりで主人公たちは必死に立ち向かうが人の姿をしたエイリアンたちに追い込まれてしまう。
 じわじわ忍び寄る影、寄生された者の成れの果てはSFものならではの恐怖がそこに根付いている。 SFというものは何かに感染された、あるいは寄生された人々の内面・外面の二つから恐ろしさや気持ち悪さなどが伝わってくる。 日本の貴志佑介の「天使の囀り」というのはそのよい例として挙げられることだろう。 「パラサイト」でもその特徴がよく表されている、エイリアンそのものではなく、人の姿をしているということ、つまり人が一番警戒心も疑いも持たない姿をしているエイリアンや寄生生物こそが恐ろしいのだ。 ここでは生物(なまもの)のようなぬるぬる感のある生物そのものだけでも気持ちのいいものではないが寄生した瞬間や正体あらわにする瞬間こそが最大に気持ちがよくないのだ。 「MIB」のように宇宙生物の中に憎めないような友好的な者がいたりするということはなく、文字通り“サイエンス・フィクション」なのである。 気持ちがよくないところがあるからこそ本格的なもので,追われるハラハラドキドキな感じがこの作品のおもしろさである。
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by jd69sparrow | 2006-07-20 23:46 | 映画タイトル は行