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パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト

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 二年前、空前のヒットを飾った「カリブの海賊」こと「パイレーツ・オブ・カリビアン」は続編が日本作られるまでに達した。 三作で一つというわけだがある意味で「呪われた海賊たち」は序章であり前編、二・三作目は後編であるように思う。 前作と同じスタッフ・キャストが再結し、さらに新しいキャストが加入するというカタチ。役者の交代ということもないので一作目の感覚でそのまま作品の中に入ることができる。 ちなみに前回登場した脇役たちの再登場もおもしろい点で、それは敵・味方関係なく,わずかしか登場しなかった人も再び続編で登場し、ストーリーを盛り上げる効果を出している。 思っても見なかったキャラクターも見ることができる。 最近まで(見る前まで)は前作では「カリブの海賊」の世界観がよく出ていたけれど、今回は…と思っていたがそうではない、ちゃんと随所に「カリブの海賊」というアトラクションになるものが適用されているのだ! 前作を思い起こさせるといわけだ。 今回もまたとってもエキサイティングで笑いのセンス抜群である。
 内容はサブタイトル「デッドマンズ・チェスト」(死者の宝箱)をめぐる争奪戦。 以前、処刑台に立ち最期とげるはずだった海賊ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)を逃がしたことで総督の娘エリザベス・スワンとエリザベスの幼馴染で,鍛冶屋だったウィル・ターナー逮捕状が出されたことで話が始まる。
 一方,ジャックは“デッドマンズ・チェスト”とその鍵を捜し求めていた。 しかし“深海の悪霊”と呼ばれるディヴィ・ジョーンズとの契約の期限が切れ、ディヴィたちに追われることに。 も一つジャック、ウィル、エリザベスの恋愛模様に注目である。
 「パイレーツ~」がここまでヒットした理由の一つとして次のことがあげられるだろう。 登場人物の個性である。 一番としてあげられるのは“キャプテン・ジャック・スパロウ”である。 自らハプニングに巻き込まれ、逆にまわりを巻き込んだりするし、仲間たちを出し抜いたりするけれどそんなジャックの内面には“善”が生きているのだ。 それは今回もよく見受けられ、正直かっこよかった。 彼の海賊としてのスタイルなど人間的に一作目ころから変わらない、そしてクール。 そこにジョニーの演技力というか個性が加わることでジャックといキャラクターのおもしろさがふくらむというものだ。 ウィルとエリザベスはジャックと知り合ったことあで影響されたのかユーモアでおもしろい人物像となっている。 海賊を否定していた二人がすっかり海賊のスピリットを持ち、ウィルに関してはブラックパール号の乗組員たちの指導者のごとくたくましく,たのもしく成長している。 本編にあったか記憶が定かではないがウィルの“Never mind,let's go!”(訳では“仕方ない、行こう”という感じになっていたと思う)といふうなセリフが印象的。 これは追いかけられたジャックが一人取り残されそうな場面でウィルのいうセリフである。
 「2」から加わったのは「アンダー・ワールド」や「ラブアクチャリ」のビル・ナイ(ディヴィ・ジョーンズ役)やジェリー・ブラッカイマー作品「キング・アーサー」のステラン・スカルスゲール(ビル・タイナー役)がいて息子ウィルと父ビルの親子の再会シーンも印象深いシーンだ。
 ディズニー映画に限ってのことかはわからにけれど,おとぼけキャラの存在はかかせない。 それは前作とて同じだし、それを発見したときが嬉しいところ。 敵はディヴィ・ジョーンズ率いる海賊団なわけだが恐るべきもののはずなのにどこか憎めなく見えるのは気のせいだろうか(前作にもあったが)。 それは見かけもキャラクター性などにあたる。 現に今回の敵にもおとぼけキャラというか恐ろしい緊迫した場面を和らげるような役割を果たす敵キャラがいる。
 ジャックの大胆な行動と策略、ディヴィ・ジョーンズとの駆け引き、“深海の怪物”クラーケン(一言で言うなら“巨大蛸”)、ブラックパール号の強さと速さなど見所たくさんである。 エンドロール後の楽しみも見逃せない。
  

by jd69sparrow | 2006-07-31 17:52 | 映画タイトル は行