笑の大学

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 最初、名前だけ聞いたときはそのままの意味と思っていた。 しかしこれは劇団の名前、主人公 椿 一が脚本と演出をつとめる職場なのである。 映画というと幅広く舞台を使うけれど、三谷作品は狭い空間-ここでは浅草の劇場“笑の大学”から警視庁の検閲室がほとんど-で話をふくらませることにおいてとてもうまく表現している。 話の舞台の大半が検閲室で繰り広げられる。 しかし、同じ舞台のセット、同じ講堂の繰り返しといっても決して飽きさせないのがまたすごいところなのだ。 ストーリーもいたってシンプル。 脚本家・椿が検閲官・向坂に一つの台本の上演許可をもらうという内容だ。
 昭和十五年 秋、日本はまだ戦争の最中だった、浅草の町には劇場があり 人々は笑いを求めてそこへ毎日足を運ぶ。 その裏側では苦労があって、劇を上演するには警視庁の検閲官の許可が必要だったのだ。 ここでは喜劇を取り上げている。 戦時中,笑いは必要ないと考える者もいる、こんな時dからこそ必要だと考える人もいる。 しかし、いつの時代であっても後者があるべきなのだと思う。 荒いは何もかもふっとばしてくれる、気持ちをゆるめさせてくれうr、そして温かい気持ちを心に満たしてくれる。
 椿の前に立ちはだかったのは笑いを知らない,堅物な感じの検閲官・向坂であった。 椿は彼の元へ上演の許可をもらえることを願い、無理難題をふきかけられても毎日毎日同じ道を歩き、同じ場所へ通った。 そこには椿の喜劇脚本家としての精神の強さがあった。 向坂もまた,だんだんと椿のその精神力と実力に惹かれ始めていく、そこは見所と言っていい。 向坂は椿と夢中になっていたのだ(脚本づくりに)。 まじめすぎる男が徐々に丸くなっていく、というかよい意味で堅さが笑いにくずれていくのはとてもおもしろい。 笑いをたくさんとる一方で、ドラマ的な武部も後半にむけてだんだんと見えてくる。
 この話は主として椿と向坂とのやりとりでストーリー展開をしていく。 向坂は試練を(椿に)与え、椿はそれに挑戦していき、“おもしろい”を探求していく。 それは向坂の中でも見出していったのだ。 後からわかってくる向坂の笑いのセンスと熱意的になるところもまた注目。
 椿を稲垣吾郎、向坂を役所広司が演じている。 まさにあっていると思うし、彼ら以外には考えられないことだろう。 お堅いけれどどこかおもしろいところやユーモアがあり、時に力強さも新ス役柄は役所さんは見事に演じているし、人柄がよく,ひたすらまっすぐ純粋でまじめだけど変わり者といいう役を(稲垣)ゴローちゃんも自然なイメージのまま演じていると思う。 二人の“演技の上の演技”もまたおもしろい。
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by jd69sparrow | 2006-08-02 00:02 | 映画タイトル わ行