THE ILLUSIONIST

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 20世紀の初頭、一人の男が舞台に上がった。 彼は人々から“イリュージョニスト”と呼ばれた。 魔法のような奇跡のイリュージョンの数々に人々は息をのむ。 全く読むことのできないトリック、それに拍手喝采する者もいれば非難するものもいた。 時に人々は彼の力に恐れおののく、しかし素晴らしく人々を楽しませもした。 人々が集う劇場、民衆が見守る中 一人で人々をまるで試すかのように,あるいはにらみつけるようにしてたたずむという光景はなんとも脳裏に焼きつく映像だ。 
 話は過去に遡る、それは彼の少年時代のこと。 身分違いの恋、それを認めようとせず二人を力で引き裂こうとうするものたち、そして主人公が“イリュージョニスト”になるきっかけとなった一人のイリュージョニストとの運命的な出会い。 彼の恋もまた運命と言ってもよいだろう。 二人の恋人たちは時を経てもなお…。 イリュージョンは人の目欺き,人々をあっと驚かせるもの。 彼のなす技はイリュージョンというより魔法そのものと言っていいのかもしれない。 彼の右に出るものなど果たしているのかどうかと思うほどパーフェクトだった。 人々は歓声と驚愕の色に染まるのだ。 マジックハンドのような彼の手から本当に魔法があふれでるかのよう。華麗かつ斬新と言っていい、それは主人公そのものを指し,同時に物語全体を指し示しているようだ。 物語、ストーリー構成・仕組みが“イリュージョン”なのだ。 マジックというのはサプライズの連続であり、ストーリー展開が“それ”だった。 つまり見る者がこの映画に、ないしは主人公にイリュージョンをかけられるということだ。 最初から先が見えていたのではおもしろくない。 行く先々がミステリアスであり、さらに前半をくつがえす展開が一番の見所でおもしろさ。 
 追い詰められ、さらに追い詰められ窮地にたたされようとも彼の瞳にはあせりの色というものが映し出されない。 主人公の冷静さが光る。 黒に身を包み,たっぷりと髭をたくわえ,ちょっとワイルドでセクシー、そしてミステリアスさのオーラを放った主人公を演じるのがエドワード・ノートンその人である。 彼の演じる役どころというのは“タフ”な男なのである。 斬新と冷静、常に静かで熱いコーヒー、あるいはワインを一杯飲むかのような味ある絵となっている。 予想もつかない結末、しかし温かい最後が用意されていている。 サプライズはいつもおもしろいというポイントをついている。 
 エドワード・ノートン主演のダークな雰囲気ただようミステリアス&イリュージョン映画と言ったところだろうか。 必見!
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by jd69sparrow | 2006-09-28 03:05 | 映画タイトル あ行