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ワイルドスピード×3 TOKYO DRIFT

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 スピード狂たちが集う場所ではそれぞれの車のエンジンをうならせ,互いのスピードを競う。 レースでいかに速く,いかにかっこよくみせるかがドライバーたちの腕の見せ所。 そんな彼らが主役のシリーズ「ワイルドスピード」、第一作目から続く“ワイルドスピード・レジェンド”は第四作目もすでに考えられている。 監督がそれぞれ違うというも珍しい。 今回はアジアを代表する監督の一人が手がけたもの。 舞台は東京! 東京が選ばれただけに前二作までとは打って変わってレース形態が異なるのである。 直線でスピード勝負の前作、つまりアメリカが舞台の「ワイルドスピード」とはテイストが違う。 それは第三作目となる「TOKYO DRIFT」では今までになかった“ドリフト”がメインとして描かれるのである。 “ドリフト”は日本ならではのレース形態で、カーブを綺麗に曲がるというテクニック。 曲がりくねったコース(道路)、時にはぎりぎり“ドリフト”できるという難関のものもあり、ドライバーの腕が試されるかのようだ。 しかし、それをこなしていくドライバーたち独自のテクニックというものはとても綺麗。 曲線を描くというものはとてもかっこいい。 エンジンをふかす音、スピードを競い,走るさまはしびれるくらいの迫力である。 また、いろんなデザインの車を見るという点でも見ごたえがある。 車を動かす外面的なテクニック、内面的なテクニックともに華麗にこなしていくドライバーの姿がかっこいい。 
 主人公ショーンは車好きの高校生。 彼にとって車に触れることこそが落ち着けれる場所でいつも飛ばしすぎてしまう、そのためあちらこちらへと転々とする日々送り 他人との間に壁をつくっていた。 とうとう行くところまで行ってしまったショーンは日本に在住する父親を頼り、東京へ。 日本の高校へ通い,暮らしていくうえで言葉という障害にぶつかる彼はさらに一苦労。 しかし高校で同じアメリカ人の生徒と知り合うことで“ドリフト”という新しい世界へ飛び込むことになる。 アメリカ流のスピードレースの腕を持つショーンだったが“ドリフト”を知らない、そしてドライブ・テクも少し荒めであった。 この物語は彼のドライバーとして、人としての成長を描写したものでもあり、ショーンにとって“ドリフト”であるハンとの友情という絵も見受けられる。 ドラマ性が豊富なのである。 
 レースは白熱のバトル。 スピードを競うレースではクラッシュというアクシデントがつきもの、それはいつくるかわからない。 そういったハラハラドキドキ感がいっぱいの場面一つ一つが興奮を呼び起こし、エキサイティング!! レース・シーンはもちろんのことレース・スタート,幕開けの瞬間がまたなんともキマッている。 レースのフラッグをあげるかわりに人が立ちレースの開始を取り仕切るそのときである。 そして、主人公が異文化に触れるというシチュエーション、東京という大都会がサーキットと化すこと,監督が描くタッチというものがとても親しみやすいものだと思う。 そこがおもしろさの一つと、そう感じられるのである。
 日本の有名人ゲストも目白押しなら、最後の最後におかれたサプライズもまたグッド! この映画のプログラムにもあったけれどそのサプライズがシリーズが一つの世界としてつながっている「和」と言えよう。 今回は全く前二作とは話から登場人物にいたるまで別物であるようで実はつながっているというわけで,これはとても嬉しいサプライズだ。 こうしてつながっているということが最高であると思う。

by jd69sparrow | 2006-10-03 17:27 | 映画タイトル わ行