フラガール

d0058606_1551914.jpg
 フラダンスの名で知られているが、正式には「フラ」というのがこの映画でとりあげられているダンスなのだ。 さかのぼること40年、これは常磐ハワイアンセンター(現・スパリゾート・ハワイアンズ)完成の道のりと北の地に常夏の地を築き上げた,またそれを支えた人々の汗と涙の努力と、そして時代の変化の境目にある日本の福島という場所の足跡といった人間模様とフラに全てをつくした女の子たちの話である。 今ある成功のバックグランドにはそこに携わった人々のそれにかける希望と未来がこめられており、一つの成功をつかみとるためには並々ならぬ努力があるのだということを映画を見て改めて思い知らされるのである。 実話をもとにしたものだからこそ作り手の思いも見る者へと伝わるのだと思う。  
 昭和40年、福島県いわき市は炭鉱の町で、男はみな山へ石炭を掘りに行き,女はみな選炭という仕事を持つの常であったが時代の波でそんな町も危機に陥りつつあった。 そんな町を救うべく立ち上がった町の人々は生きるため,町に希望の光を照らすため常磐をハワイにする計画を立てた。 しかし炭鉱を職として働く人々の多くはその計画に大反対。 「北の大地をハワイにするなど無理」だと口々に言うのであった。 町を救おうと立ち上がったごく少数の人々は東京からフラの先生を呼び、フラ・チームを結成することを決意。 炭鉱を職に持つ両親のもと生まれた娘たちは先生の厳しい特訓にたえながら人として,プロのダンサーとして成長をしていく。
 時代の変化を認めることのできない人々の心情とフラに未来を託そうとするフラガールたちの努力との二つでこの話は構成されている。 また、親と娘の絆が描かれている。 時代に適応することのできる人々と時代の変化を知りつつもその変化を恐れるあまり認めることがなかなかできずにいる人々とがいる。 時代はどんどん変化し行くものだが、それを簡単に認めることのできないのも人の性なのだろう。 また、人は自分たちと違うものや見たことのないものをなかな受け入れることができない。 そういった人の心理をついた作品というのはこの映画に対するコメントにもあるように日本映画として珍しいもので、日本映画であるはずなのに今までにはない雰囲気で日本映画ではない他国の映画のように見えた。
 今のハワイアンズに至るまでにこれほどまでの人々の努力があって、さらにフラガールから従業員にいたるまでが他の地域から人員を集めたりはせず炭鉱に携わっていた地元に人々の力でまかなわれていたというのが何よりすごいことだと思った。 
[PR]

by jd69sparrow | 2006-10-09 18:28 | 映画タイトル は行