007/カジノ・ロワイヤル(2006)

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過去を振り返るとなんと20作品ものシリーズがあって、時間の長さにして半世紀分という驚くべき記録である。 2006年、新しい「007」で6代にわたったこととなる。 ピアース・ブロスナンのボンドが記憶に新しい。 ショーン・コネリーで始まった「007」は歴史の一部であるかのようだ。 歴史を辿ってみると、「007」には様々な分野があって,シリーズの中にはSFのジャンルに近づいたという作品もある。 たいてい、一人の役者あたり2作品以上の割合でボンドを演じているが、その中でも目覚しいのがショーン・コネリーのようである(しかし、回数にして数えてみると ロジャー・ムーア,ショーン・コネリー,ピアース・ブロスナンという順番でボンド暦が長い)。 というのは「ロシアより愛をこめて」が多大な評価を受けたからであり、コネリーの演技力のすがさがあったのだろう。
 今回、第21作目となる「007」では、ダニエル・クレイグ(「トゥーム・レイダー」などに出演)がニュー・ボンドとして活躍をうする。 ちょっとハードボイルドなイメージただようクレイグのボンドは恐いもの知らずで向こう見ずさも感じられるもので、荒々しさもあるが、人間味の深さ、人間らしさがうかがえる。それはこの「カジノ・ロワイヤル」がボンドの「00(ダブル・オー)」(という資格)昇進後,最初の任務につくというものだからであろう。 クールよりもワイルドなボンド。 冷静さよりも情熱的という印象もうける。 ボンドの真剣なラブ・ストーリーが見れるのもこの第21作目の特徴なのだろう。 この,まだ人間的でまだ華麗さのないボンドは今後、様々な経験が刻まれるのだ。 そして、アクション映画のヒーローから華麗なる,スパイ映画における,戦う英国紳士へと進化をとげていく。
 ボンド・ガールは「キングダム・オブ・ヘブン」のエヴァ・グリーン。 艶やかな美しさとミステリアスな雰囲気のあるヴェスパーを演じる。 ヴェスパーボンドが最初に愛した人で、ボンドとしだいに恋仲になっていく役どころであるが、同時に複雑さも大きい。 敵であるル・シッフルはあまり感情の読めないけれど知的な感じである。
 ストーリーについて。 「00」の試験を経て,ついに「00」へ昇進し、“007”という称号を得たボンドは“007”として最初の任務へと向かう。 その様子を監視するために派遣されたのがヴェスパーという女性。 さらに上からの配慮でマティスという協力者を得る。 ボンドのいる組織の責任者“M”が困り果てるほどボンドの大胆さと荒々しさで危険くぐりぬけながら任務を遂行していく。 ボンドの任務で大きく決めてとなるのがル・シッフを含めてのゲームである。 これはお金ではなく世界の命運をかけた戦い(ゲーム)と言えよう。
 任務遂行の裏にある複雑さがボンドを苦しめる。 そして容易には抜け出すことのできない迷路のように,ことは思わぬ展開へと進み、さらにまた複雑さの糸がからまっていく。
 アクション・シーンも多く、大きく動いたり、敵と戦ったりとスパイ・アクションとしてのおもしろさもあるけれど、ボンドが主に敵の頭と戦うのは銃でも素手でもなく,“(カジノの)ゲーム”。 彼らの戦いの場はテーブルの上。 腕力ではなく、頭脳戦なのだ。 銃の弾丸の代わりとなるのがトランプのカード、代償となるものがチップといったところだろうか。 テーブルの上での駆け引き,作品の見せ場の一つになるおもしろさ、ボンドの勝負士としての強さがうかがえる。,第21作目であって,新しく生まれかわtっての第1章「007」が幕をあげる。
 ジェームズ・ボンドが銃を放つところから始まるお約束から華麗なるオープニングがとても綺麗。
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by jd69sparrow | 2006-12-30 01:12 | 映画タイトル さ行