ダイ・ハード4.0

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 世界で最も運から見放された男・ジョン・マクレーン。 ニューヨークが脅威に陥れた事件から約10年、マクレーンは警部補となって帰ってきた。 彼のキャッチフレーズという表す言葉の一つとして“最もついていない男”というものがあるが逆に最も運(あるいは悪運)があるというふうにも考えられる。 なぜなら何度もついてない状況、また命の危機に直面しても彼らは危険をくぐりぬけ生き抜いたからだ。 強運と言うべきか。 またシリーズになることで"DIE HARD"から"DIE HARDER"に変わった。 ある本で知ったことだが,そもそも"DIE HARD"の意味は“中々死なない男”でこの続編で“HARDER”と比較級に変わるのはとてもアメリカではウケがよかったらしい。 確かにもっと“中々死なない男”とも取れるし、続編でこの少しの変化をつけるのはおもしろいと思う。 今回の第四作目もそうだがマジメなアクションようで実はところどころにジョークの聞いたユーモアを含んだ映画なのだ。 全体としてはシリアスそのものなのだが登場人物のセリフを聞いているとその登場人物はマジメに話しているのだがおもしろいネタがそこにある。 こういうシリアスな雰囲気でコメディではないもの中ではセリフの中におもしろさがあってよく聞いて見ていないと見逃してしまう。 それに過去の映画作品からネタを持ってきたり,セリフの中に引用入れられたりと映画を芯から楽しむためには気を緩めない。
 しかしそういう場合は一回目は普通に物語の世界観にまったりひたり,二回目はセリフやそれぞれの場面での登場人物の行動などを見て、さらに三回目では二回目で発見したことを頭に入れた上で楽しむ(もちろん、三回目以降に発見があればまた次のときにより楽しめるというものである)。 だから温泉のマークにある三本の湯気にこめられた意味,温泉は三度でつかる(だったかな?)とあるように映画も三度見て楽しむものなのかもしれない。
 レン・ワイズマン監督(「アンダーワールド」)によって「3」に続く続編であるけれど新しい切り口により生まれ変わった「4.0」。 アクションはさらに磨きがかかり数十年という月日がたってもマクレーン刑事の暴れっぷりは健在。 キャラクターも過去三作から変わることないアナログ人間、そして無謀に見えるが刑事としての勘や力量は確実に進歩している。 今度の敵は全米を標的として狙う。 サイバーテロリスト対アナログ人間。 マクレーンと言えば孤高に戦うヒーローとしてイメージが強い。 今回はアメリカ全土に矛先を向けた最強な敵に立ち向かうのにアナログ人間に相反する味方で相棒となるハッカーの青年マットがいる。 強力な助っ人である。 現代もののアクションには同じ体を張って戦う仲間やそれをサポートする人物が登場し、チームやグループで戦うというケースが多い中,「ダイ・ハード」のシリーズにはそれがなく、 今回が初めて共に支えあい,時に戦いながら敵に立ち向かう仲間らしい仲間の登場なのではないだろうか(とは言え、シリーズ第三作目にはサミュエル・L・ジャクソンがマクレーンの味方として登場しているけれど)。 現代の技術ならではアクションが満載である。
 ニューヨーク市警の刑事マクレーンは娘に会うのもつかの間、上司を通しFBIからまたもやお達しが来た。 それはブラックリストにものるハッカーの青年マットを保護しFBIへ連れて行くことだった。 ただそれだけのことだったはずなのだが・・・。 またもや事件に巻き込まれてしまう。 それは始めは小さいように見えたがやがて全米を揺るがすサイバーテロだったのだ。 マットはそのサイバーテロの犯人たちには厄介な存在、つまり彼は犯人たちの標的なのだ。 サイバーテロの主犯格はかつて国防庁の人間だったガブリエル。 コンピューターシステムを使いアメリカを標的にする知能犯である。 そんなガブリエルの一味を相手に戦うマクレーンは息をつく暇もなく攻撃をしかけてくる相手にマットとともに反撃をする。 そんな最中,マクレーンの娘ルーシーの背後にも影が忍びよっていた・・・。
 生活するために必要なものは何かと機械,つまりコンピューターにより管理され,それは尚も進行し続けている。 映画の中でマクレーンは何度も命を落としかねない状況に陥り,そのたびにまるで死から甦るように粘り強く立ち上がりその場その場で機転をきかし敵に対抗する、現実にはこれほどの男は存在するのかとか、マクレーンが味わうようなことが実際にありえるだろうかと思えるかもしれない。 けれどシステム化した社会の弱点をつきテロを起こすという内容は現代社会の問題をついているだけにとても恐ろしく,リアル。 もちろん映画をよりよく見せるための工夫はこらされているのだろうけど実に現実的なのである。 コンピューターは世界中で使える便利なものであるが便利すぎるものは危険であり脅威になりうる。 これはコンピューターに限ったことではないだろう。
 デジタル化した社会を利用した事件だからこそマクレーンのような刑事の存在は大きい。 コンピューターに依存した者ではないからこそ,サイバーテロ犯たちにとっては手ごわい相手であり、こういう世の中だからこそマクレーン刑事は際立ち,ある意味新鮮なのだと思う。 刑事として優れた目と頭脳を持ち,長年培ってきた労力により(少々無茶であるが)機転をきかした(マクレーンの)敵への攻撃や無茶苦茶さはこの物語を楽しむ醍醐味だ。 仕事に生きる仕事人間というくくりではなく、陽気な一面もあり,ユーモアを持つ。 そして刑事として,また父親としての貫禄もでてきたマクレーン。 そんな彼の危険を共にくぐりぬける相棒マットとのコミュニケーションを見ると父と息子に見えるところもあるし、マクレーンの言葉には説得力や深みがある。 スーパーマンというわけではなしにそれまでに様々なテロリストたちと戦うなどして,そこからえた経験から不利な状況下を逆転させてしまう、そして敵の度肝をぬかすような機転をきかした反撃をする。 テロリストたちとマクレーン刑事、両者は互いに最も厄介な敵どうし。 それだけに両者を一歩もひけをとらない攻撃を互いにしかける。 どっちにどう転ぶのか。 そんな期待を胸に楽しむことができることと思う。

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by jd69sparrow | 2007-07-02 04:18 | 映画タイトル た行