インサイドマン

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 意味深な冒頭の犯行予告ともとれる犯人のセリフから始まる映画のスタートはなんとなく「リバティーン」を連想させられた。 これから始まる彼の物語は果たしてどう展開していくのか。 ジョン・ウィルモットのように順風満帆に見えた自らの歩む道は足元から崩壊するという結末を辿るのか、そんな考えが一瞬頭によぎったのである。 しかし彼,いや、彼らは期待を裏切らない。 ダルトン・ラッセルと名乗る男は知的さに満ち溢れている印象を受ける、そして実際もそうである。 マンハッタンの信託銀行がダルトンら犯行グループにより占拠される。人質は50人。粘り強い刑事たちと頭脳明晰,冷静沈着な犯行グループたちの戦いの火蓋が斬って落とされた。 彼らの狙いは一体なんなのかそこが問題だ。
 マンハッタン信託銀行。 大勢の人たちの往来のする場所。 そんな場所にペンキ屋に化けた犯行グループによりのっとられてしまう。彼らは言うなれば銀行強盗だ。 しかしただの強盗ではなかった。 彼らはみなフードをかぶり,サングラスをかけ,顔の半分は覆いで隠されている。だから人質たちは顔のわからない犯人たちにおびえることとなる。 そして彼らの狙いは中々見えてこない。 そんな事件を担当することになったのがNY市警のフレイジャーとミッチェル,両刑事である。 楽天的にも見える彼らだったが事件に直面する時,“刑事の顔”に切り替わる。全く別人のように。 現場に既にかけつけていたダリウス警部とともにフレイジャーたちは犯人たちと頭脳戦を交える。
 犯人たちは用心深い。 それゆえに狙いも手段も透明。 彼らは人質も利用するなど警察にトラップをしかけてくる。 彼らがとる行動の原点はマンハッタン信託銀行を経営するケイスに隠された真実である。 人質に冷ややかであったが流血ざたは起こそうとしない。 ダルトンはある意味でケイスに制裁をくだしているようでもある。 それは全部が全部悪人には見えないからだ。それは人質の少年との会話にある。 さりげなく現実的な問題を提起しているのだ。 父親が子供に善悪を教え,諭すかのように見える。 
 フレイジャーとミッチェルの刑事コンビ、ケイス、犯行グループの間に立つは敏腕弁護士ホワイト。 物語的にはこの人物はある種,曲者。 フレイジャーたちにとって犯人たちと戦う頼りがいのある有能な弁護士にも見えるが,厄介な存在のようにも思えた。
 刑事としてのプロの力を持つフレイジャーを始めとする警察と犯人たちの頭脳戦だ。 透明な犯人たちとの戦いはどちらもひけをとらない。

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by jd69sparrow | 2007-07-29 02:25 | 映画タイトル あ行