バットマンビギンズ

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 暗闇に覆われた街,ゴッサム。 日の光はあたらず,夜が明けない街、現実にある世界の闇の部分が一つの街に集約された,そんな空気が漂っている。 いわば腐敗した街と言っても過言ではなく,こうした風景は実際にどこかにあるような気がする。 力を握るものが権力をふるい,人々の自由や幸せを奪い,縛り上げる。 そんな邪な者に誰も口を出すことはできず,彼を戒めることすらできない。 力を持つものが街を支配しているからである。 悪党たちが堂々と街を歩けるという中から「平和」や「共存」という言葉の存在が消えていく。 街の隅々に恐怖は広がりを見せている。 その中には貧しいものもいれば富を手中におさめているというものもいる。 
 悪人を罰することのできない社会は腐っているも同然なのかもしれない。 愛する人たちを失った主人公ブルースの物語。 彼が強く望むは誰もがおいしい空気を吸える街にゴッサムを変えること。 そしてそんな街に光をと照らし,ともすのだ。 
 億万長者で人々に広く知られていうのが主人公ブルース・ウェインである。 恐怖が渦巻くその町を変えるべくして立ち上がる。 夜の街に昼を取り戻すために。 そして人々が自由で幸せに暮らせる世の中にすることがバットマンに課せられた使命である。 しかし、そんな街にも光はある。 それが街のど真ん中にそびえたつ,かつて人々の暮らしを豊かにすることを強く望んだブルースの父親が築きあげた“ウェインタワー”や交通機関なのだ。 ゴッサムという街とブルースの屋敷がそびえたつ場所とでは昼と夜の差。 同じ空の下のはずなのに,空の麓には陰が広がっていた。 
 “恐怖をえさとするもの達に本当の恐怖を味わせたい”という,それがまぎれもなくブルースの言葉であり。 現在社会の裏の部分に最も必要であると思う。 恐れの感覚が麻痺し、街の人々の恐怖を買い,意のままに操るものもいる。 
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by jd69sparrow | 2007-10-06 02:10 | 映画タイトル は行