Sweet Rain 死神の精度

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<イントロダクション>
 人はこの世に生を受けたら、いつかはその命が朽ちる日がやってくる。 その普遍的で人類永遠のテーマをこの瑛おがは優しく語りかける。 死はいつ訪れるかわからない、人は死と隣り合わせの毎日を何気なく,過ごしている。 そんな日常で、突然自分の下に死神が訪れたら? ましてや、思わぬ死がやってきたら?ということを考えながら、物語は進んでいく。 映画の中で“死はいつきたって、その人にとっては突然なもの”ということが語られるところがあるが、まぎれもない事実である。 でも、ただ生死について考えるのではなくて、三つの時代のいろいろな人々の不思議なつながりを楽しむものでもある。

<あらすじ>
 黒い犬を連れた死神,千葉。 彼の仕事は不慮の死に,近い人々を七日間 彼らの周辺で観察したり、接触をして、対象者が生きるべきか死ぬべきかを判定することである。
 今度千葉が受け持つのは、藤木一恵という,しこし影のあるOLである。 千葉が下す審判はいつも決まって“実行”、つまり対象者に対して “死”と判断を下すということである。 しかし、一恵とふれあい、そして彼女の仲の才能や可能性を見たとき、心を動かされる。
 千葉は 1985年、2007年、2028年という三つの時代を駆け巡り,OL、ヤクザ、70歳の美容師の七日間を見ていく。

<コメント・感想>
 “生と死”というシリアスなテーマに、優しい雨がふりそそぎ、とても穏やかな色調で演出がされている。 死神が人間界にやってくるのは、人の死が近いときだけ。 彼らが人について知っているのは、対象者たちの最期の七日間だけ。 彼らは死について いろいろ知っているけれど人にとって死がどういうものななおかも,生も知らない。
 だから、大きく感情が表れるということは中々考えられるものではないけれど、彼らの感情が少しでも見えたときというのは、おもしろい。
 三つの時代にそれぞれ違う雰囲気で登場する千葉は、どれもほんやわかした人柄や犬のような,ちょっと好奇心に満ちた目が変わらないのもおもしろいところであり、魅力的だ。 時々、ちょっとずれていて,死神ゆえの心無い言葉を口にする、でも明るくて穏やか。
 死神が他にも登場するのがいい。 一人一人個性が違くて、仕事のスタイルも様々。さらに、意外なところに出てきたり。 この映画はロマンティックでもあり,(ほとんど雨のシーンだけど)春風のような温かさのある物語であり、おもしろくもある。 その絶妙なバランスが良い。 あと、死神みんながミュージック(音楽)が好きであること、千葉があるミュージックを聞く,あるいはとある特別なミュージック聞こうとするときも楽しい(何かしら邪魔が入るけど)。 死神どうしが鉢合わせるときは、いくつかパターンがあって、良い意味でゆるい。
 いろんな対象者がいるけど、みんな死を受け入れていて穏やか、だけど どこか寂しさが伺える。
 人の生死という,シリアスなテーマだけど、優しい雨が映画を穏やかにし、その雨が晴れるとき 清々しくなる。 劇中の雨とは逆に、(春の)澄み切った青空のような物語である。 心が洗われる、また,温まるものであり、そういう気持ちになりたいときに(この作品を見るのが)最適と言えるだろう。

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by jd69sparrow | 2008-03-28 21:04 | 映画タイトル さ行