ナインスゲート

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<イントロダクション>
 本には読む人を虜にする不思議な魔力がある。 特に何かの答えが隠され、謎に包まれた書物は。 本は記録であり,物語の世界に誘ってくれるものであったり,謎を解くヒントをであったりする。 表紙は入口であり,門(ゲート)である、また,裏表紙は現実へ戻る出口専用の門(ゲート)。 つまり、表紙をめくることは門を開け,その中の領域へと入るということだ。
 “ナインスゲート”。 それは“影の王国”へ続く九つのゲートのうち、九番目のゲートには他とは違う何かが眠っていて,また,それぞれのゲート何かを暗示させるものが描かれている。 九つのゲートをくぐり抜けた先に待っているものはなんなのか。 これは悪魔の秘密が隠された,悪魔の本をめぐる,命がけの謎解きゲームである。


<あらすじ>
 悪名高く、お金で動く鑑定士 ディーン・コルソ。 彼は本に対しての異常なまで執念を持ている。 コルソは、出版社を持ち,古き書物の収集家であるバルカンから、ある以来を受けた。 それは世界に わずか三冊現存している,悪魔の秘密の書のうち、本物一冊を見つけて欲しいというものだった。 コルソは、多額の報酬を条件に依頼を引き受ける、これから起こる危険を知らずに…。

<感想>
 一つ謎が解けると、人はその先の謎の答えを王。 それも続けば、取りつかれてしまう。 狂気なまでに。 “人は知りたがる生き物”である。 (そして本は人を引き寄せる。) 本に取りつかれてしまえば、正気を失いかけないし,命に関わる危険すら襲ってくる。 本に書き記されたものの価値が高ければ,謎の答えを探すのは一人とは限らないし、本をめぐる戦いすらある。 人の欲と欲のぶつかりあう戦い。 時折、笑いや滑稽さを入れながら、物語は進む。
 主人公は、普段から様々な書を鑑定し、観察力が優れている。 その鋭い目から依頼を全うすべく,コルソは“本の探偵”となり、世界を渡る。 その旅は恐ろしくもあるが,謎が解かれていく楽しさもある。 そして、新品とほとんど変わらないほどの保存状態の本(悪魔の秘密の書)は、コルソの身に起こることをどことなく表しているようである。そして,さらに旅の途中,幾度となく現れる謎の女性。 彼女もまた何かの暗示のようであり、主人公とのつながりを目立たせない。 その瞳は妖しく光り、相手を引き寄せる。 でも、美しさや目、さらにその存在は人間離れをしていて、天使の顔を持つ,悪魔のよう。 “悪魔の書”の話だけにこの本をめぐり,人々が争うことで呼び出された,悪魔のようにも思える。
 本に描かれている版画が謎を解く最大のヒントで、三つの本の細々とした箇所にまで,コルソは目を光らせる。 こういった,何かを示す本を読みたくなる気持ちに駆り立たせる。
 主人公を演じる,ジョニー・デップが語るとおり、“コルソは途中,善人に見え(謎を解くのに熱心な人に見える),最後に裏切ってくれる”。
 物語の最初と最後で主人公で主人公の人柄が変わるというのはよくあるけど、ここでは違う。確かに綺麗にセットされた髪が,旅の中で崩れていくに連れ、人間味が強くなってくるように見えるけど、原点が,というか、全般的に主人公が変わらずにいるということを思い起こされる。 ある意味で期待を裏切らないと言えるかもしれない。 
 衝撃と謎に包まれたラスト。 これは謎が残され,見る人の解釈に託されるが、すっきりとした締めくくりのようにも思える。

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by jd69sparrow | 2008-03-31 00:00 | 映画タイトル な行