トレーニングデイ

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<イントロダクション>
 表面的に見るとバディ・ムービーだけど、実はそうではない。 一言で言うならば、“理想と現実とのギャップ”がここにある。 先輩でベテランの刑事アロンゾと新しく刑事となったジェイク。二人は正反対な人物。ここで語られているが、アロンゾはかつてはジェイクと同じ“時”があったが、今では名残りすらない。 ジェイクは真っ白なキャンバス、彼の持ち味は正義である。 ジェイクはアロンゾから多くを吸収し,キャンバスに(ジェイクとは)違う色でそれを染めようとしている。 ジェイクは善悪の中でもがき,悩む。 
 
<あらすじ>
 一日が始まる、それはジェイクにとって“最初の日”だった。 刑事となり,一歩を踏み出す… 早速現場を見つつ,刑事の仕事を学ぶことになる、その訓練のための共感で先輩がアロンゾである。 アロンゾはこの道13年のベテランで、ジェイクにはかっこよく,自分が目指す姿をアロンゾの中に見た。
 しかし、いろいろな事を教えられる中、ジェイクは疑問を抱くようになった。 アロンゾの仕事ぶりに。 それでも立派な刑事にになりたいジェイくはアロンゾから学ぼうと、そしてついて行こうと考えた。 すると、疑問は確信となり,アロンゾのやり方のおかしさが見え,それは時間を追うごとにエスカレートし,ジェイクは自らが目指していたものとの相違に悩み,葛藤する。

<感想>
 この映画を見ようと思ったきっかけはデンゼル・ワシントンである。 ここでの彼は見事な悪役で、過去の作品などを意識させることなく,この作品の一つの役柄として見ることが出来る。 アロンゾは悪党だけど、かっこよく,セクシーな魅力をはなっているのもワシントンの実力なのだろう。 すぐに動じることはない、そして底抜けな自信を持ち,強い。 顔も広く,守備範囲も広い。 仕事のやり方はどうあれ,実力は確か…というのがアロンゾである。 映画の後半で(迷いをふりきった)ジェイクとの対決の始まりを告げるとき、個人的には最高だと思った。
 一方、ジェイクに扮するイーサン・ホーク。 弱くもろいようで、強い人物を演じている。 アロンゾは自分と同じ色にジェイクを染めようともくろむ。 刑事としての明るい未来を約束することを口実に悪で汚れたところへとジェイクを導こうとする。 “相手(敵)を欺くにはまず味方から”よいう言葉があるが、ここでは(アロンゾのするところでは)、“相手を信用させるためには、うまく欺く”であって、それは全てに適用される(ジェイクにさえもこの理論が適用される)。
 共に仕事をする仲間でさえも簡単に見捨てるアロンゾ。 彼は警察であることを,また刑事(悪徳)として培ってきた経験・知識を大いに利用する。 この作品が良いのは皮肉にも他人へ向けて考えた最悪なシナリオが自らにふりかかるところである。 かつてはジェイクと同じ志を持って,刑事となったアロンゾ…ジェイクとアロンゾの違うところは違法なことを目の前にして,それに屈するかどうか、また,それを一つの手段と考えるか 間違っていることだと見るかである。  道を少しでも踏み外せば、それはどんどんエスカレートし、後戻りができなくなる。 後戻りということ,後悔の意識すら消えることだってある。
 ジェイクの正義への思いは強い。 ヘタすれば屈してしまいそうな瞬間は幾度となくあった。 それでも彼は崩れやしない。 最初はアロンゾのやり方も,ひとつの方法なのだと考えたが,違うと思うようになる。 彼がアロンゾの自分にした,“最悪こと”に気付いた時,彼は一人の刑事の顔となり,強くなる。 ジェイクのかっこ良さは“形勢逆転”である。 一見、アロンゾのの方が何枚も上手に見えるが,劣らずなのである。 刑事としての思いの強さだ。 アロンゾの数々の誘惑が自分の身にふりそそでも,彼(ジェイク)を黒に染めることはできないし、ジェイクの中の正義感がそれをさせなかった。
 一度犯し過ちはいつか自分(の身を滅ぼす)に跳ね返ってくる。 そいて、心に誓ったこと,志は強く持つことが大切だ(善も悪もかっこ良く見える)。

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by jd69sparrow | 2008-07-18 00:00 | 映画タイトル た行