容疑者Xの献身

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<イントロダクション>
 原作とは少し違うテイストのドラマ版『ガリレオ』は変人ガリレオこと,大学准教授・湯川学と熱血的な刑事・内海薫のコンビのミステリーである。 原作では草薙俊平と湯川の二人が事件解決に挑む。 つまり、原作での草薙の役割がドラマでは薫にあたる・
 薫は感情的で、刑事という仕事に熱意を燃やし,その刑事としてのカンを頼る。 一方、湯川は物理学者として天才的な頭脳を持ち,常に論理的な変わり者。 非現実的、不可能、ありえない事を嫌う湯川はそういった事件を聞くと、真相をとことん追求する。 マジックにタネや仕掛けがあるように、非論理的に思われることにも必ず、理由やトリックがあると証明してきた。 結果的には警察への協力しているわけだけど、湯川の目的は“ありえない”を“ありえる”と証明することというのが、おもしろいところだ。 わからないことは徹底的に解明して、自分を納得させないと気がすまない性格の持ち主で、謎解きモードになると、自分のまわりの音は一切遮断され,彼だけの世界になる…というくらいの集中力が発揮される。 そんな正反対で性格・個性の違う二人難解な事件の謎を解き明かす。

<あらすじ>
 弁当屋を営む,花岡靖子の元夫が変死体という形で発見された。 真っ先に容疑者として名があがったが、この事件には謎や不可解なことが多かった。 例えば、被害者が殺害されたと言われる日、靖子には完璧すぎるアリバイがあるということだ。
 薫や薫の先輩・草薙もかりだされるが、靖子を犯人だと決定付ける根拠はなく、捜査は難航。 そこでガリレオ(湯川),天才と言われる湯川だが、今度の事件の裏には湯川が唯一「天才」と認める石神がいた。 石神は湯川の大学時代の同期で友人。 そのために湯川は苦しめられることになる。
 仮説をたて、実験によって答えを導き出す物理学者と、頭の中でシュミレーション(して答えを出す)する数学者という,全く違うタイプの対決である。

<感想>
 ドラマシリーズにおいても、毎回の事件のトリックはとても凝っているが、『容疑者Xの献身』での敵の仕掛けるトリックはそれらをも上回るかもしれない。 湯川も石神もお互いの実力を認め合っているだけに、手ごわい敵どうしとなる。 石神は湯川の鋭さを軽快し、事件の謎を複雑化するし、湯川はその複雑にはりめぐされた謎の中に気がかりな点を見出し、それを追っていく。 そんな二人の頭脳戦の描写が凝っていて,おもしろい。
 湯川、内海、草薙の三人の場面はこの作品を明るいものにsていると思う(基本的にこの映画版はドアラマ版よりシリアスで、三人のやりとりのところでも真剣なものもある)。
 言い合いをする湯川と薫を草薙が間に入ってフォローする感じになったり、湯川の意外な一面が見れたりするからだ。
 今まで見ることのなかった,湯川の感情的な部分、石神の行動の理由という二人の人物の物語が中心にストーリーが展開という二つの局面から見ることが出来るのが、映像化ならではの見ごたえだろう。
 山登りを数学にたとえたり、スポーツの物理的に考えたりする場面はとてもリアリティがある。 学問的には難しいジャンルだけど、日常のことなどが、こうして数学や物理学で考えられるというのは、この二つの学問が(また、日常の出来事)おもしろく見えるような気がする。
 印象深いのは、二人の男の涙。 愛や友情という温かいものを目の前に彼らから冷静さが消え、感情がどっとあふれる。 “愛する人のために自分の人生という大きな代償をはらう”という人を思う強さ、そんな友を思う優しさが、この作品の人間ドラマとしての深さを物語っている。 登場人物が何気なく言う一言が謎を解く鍵になっている,どのシーンも見逃せない作品だ。

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by jd69sparrow | 2009-02-02 23:13 | 映画タイトル や行