252 生存者あり

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<イントロダクション>
 冒頭で語られる聖書の「ノアの洪水」の言葉からの引用がなんとも印象深く、これぞまさしく,この物語を表す言葉としてふさわしい意味ある言葉と言っても過言ではない。 その言葉には“私との約束を人が思い出すとき、洪水はやむ”という風な言葉がある。 “私との約束”、つまり創造主が人と交わした“契り”。 主と同じ形でかたどられ,作られた私達人間は、主から与えられた自然、人類以外の生き物たちを守ることが神と人とが結んだ約束だったと思う、
 どこかに書いてあったが、最近の異常気象はためらいもなく森林伐採をなどを行ったりなどの人の行いも一理関係があるのではないかという懸念も頷ける。 つまり、神との約束を人が守りきれていない,その結果が『252』での自然災害と考えられる。
 これも誰かの言葉にあったが、自然の驚異というのは、いくら推測をしても人間の想像を超えてしまう。 そして、突然襲い掛かる脅威にいかに向き合っていくかが、この作品で語られるテーマの一つだと言えよう。
 
<あらすじ>
 地震がおきてまもなく。 その勢いが収まり、接近とそれによる影響で海が日本の首都・東京に牙を向ける。元・ハイパーレスキュー隊員の篠原祐司は、娘の誕生日祝いをするため,仕事帰りに妻子と新橋で待ち合わせするつもりだった。 その矢先、突如として起こった自然災害に、巻き込まれてしまう。 ゴルフボール大の雹が降り始めたかと思うと、海から押し寄せてきた大量の水が洪水となって 街を襲ったのである。 篠原一家は一度それにより、引き離されている。 祐司はなんとか娘と再会するが、待ち合わせ場所だった地下鉄の奥深くまで,追いやられ 閉じ込められてしまう。 祐司たちは同じように生き残った大阪から上京した小さな会社を経営する藤井、ホステスのスミン、そして研修医の重村と共に地上からのレスキューを待つしかなかった。 長い間、溝が出来たままの祐司の兄・静馬の助けを。



<感想>
 出演者の言葉にもあったが、災害に巻き込まれたとき,人々は皆,自分だけが助かろうと必死だ。 パニック状態に陥った人々は四方八方に逃げ惑う姿はなんともリアルである。 自然の力には逆らえない。 けれど、そんな緊急事態だからこそ、人々は隔たりをすて、力をあわせるべきなのだ。 奇麗事かもしれないが、これが危機にみまわれたときの人類が生き残る手段なのだと思う。 いざ、そういう状況になったとき、ここで描かれている通りになるだろう。
 とは言え、主人公たちが迎えた結果を見ると、知らない人だから云々かんぬん言っている場合ではなく,人人が助け合う者の大切さがよくわかる。 生き残るためには誰か一人がそっぽを向いてはダメなのだ。 あきらめないこと、それが希望への可能性なのだから。
 何人かが災害の中生き残り、助かるために協力し合おうというとき、一人ひねくれ者がいて、困難な状況に拍車をかけるようなけが人がいるという定番だけど内容を充実させるものがあり、より緊迫感が増している。
 主人公たちが助かるかどうかの命運が兄弟の絆にかかっているといっても過言ではない…いや、それだけでなく他人同士がどこまで信頼し、助け合うかということも大きな鍵を握っている。 とても深く伝わりやすいメッセージであり、構成だ。
 篠原祐司はレスキューを離れている今もなお,その精神を捨てずに持っている。 娘を守りたいという良き父親の姿も心に響くけれど、傷ついた人に真っ先に気づき,見ず知らずの人たちをレスキューとしての経験をフルに活かして,まんなで助かろうという姿勢はなんて理想的で素晴らしいことだろう。
 現実でも人が人助けをする場面を見ることがあるけれど、とても温かい気持ちになる。 自分だけが助かっても幸せとは限らない。 支えあう仲間や家族がいてこそ,人は生きてゆけるのだ。
 ハイパーレスキュー隊員たちは一人でも多くの人を救うために仲間達のことを考えつつ、“判断”をしなくてはならない。 そのために辛い選択もしなければならないという体力的でなく,精神的にも大変な仕事なのだと知った。 救える命と救えない命。 救えなかった命に対して、その遺族から人殺しとして見られかねないというのもどんなにこたえることだおる。 遺族の悲しさ、レスキュー隊員の無念…どちらも共感できると思うし、攻めるべきでもないと思う。
 救うのが非常に困難である状況下、本心は自分の身を捨ててでも救いたい静馬の感情があふれる場面はとても印象深い。 助ける側と助けられる側の両方の視点が描かれることでどちらかに偏ることなく、作品を見ることが出来,物語に説得力が出ている。

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by jd69sparrow | 2009-02-23 23:23 | 映画タイトル な行