カテゴリ:映画タイトル あ行( 101 )

アンダーワールド:覚醒

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by jd69sparrow | 2012-02-29 23:06 | 映画タイトル あ行

Always 三丁目の夕日 64'

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by jd69sparrow | 2012-01-23 21:27 | 映画タイトル あ行

インモータルズ-神々の戦い-

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<あらすじ>
 人類誕生の遥か昔。 天空で神々たちの戦争があった。 ゼウスを始めとする光の神たちは闇の神々に勝利し、彼らを地の底に封印し,平和をもたらした。 それから 何百年も経ち、人類が繁栄し始めた頃,地上に邪悪な者が現れる。 イラクリオン国王・ハイペリオンは,神の戦争により行方知れずとなった,神の武器・エピロスの弓を捜し求め,闇の神タイタン族を復活させることを目論んでいた。
 ギリシャの小さな村で暮らす青年・テセウスもまた,ハイペリオンによる支配の脅威さらされる。 信仰心のない彼が信じるのは 己の槍のみ。 農夫でありながらも 誇り高き戦士の魂を持っていた。 間もなくして,歯イペリオンの奴隷の身となる,テセウスだったが,可視能力を持つ,巫女パイドラとの運命的な出会いにより,ハイペリオンに立ち向かうことを決意し旅立つ。
 やがて、光の神とタイタン族をも巻き込む戦争へとつながっていく。

<感想>
 『タイタンの戦い』のように光と闇の神が登場し、彼らの戦いの間に人間の選ばれし青年が登場するという設定までは そう珍しくないのだが、『300』の映像クリエーターが描くアクションとあって 見ごたえ抜群の映像美を拝むことが出来る。 ストーリー構成は ヒーロー映画の王道をベースにしているものの,意外な展開も所々に散りばめられている。 スタイリッシュなアクションと,解説にも強調されているように 絵画の世界をモチーフにされた芸術的な映像が魅力である。 ちなみにアクションは『トランスポーター』を手がけてコーディネーターによるものとあって 力強くスピーディに仕上げられている。 とりわけ、光の神々が降臨したのちの タイタン族との戦いの場面は,一撃一撃に重みが感じられる。 もちろん、テセウスとハイペリオンとの一騎打ちにもそれはあるのだが、前者とは やはり差が明確である。
 光の神たちがスーパーマンのように あるいは 隕石のように 瞬くスピードで地上へ向かい,さらに 地上へ着地するところも かなりインパクトがある。 光と闇との差をつけるべく,神の鎧に神々しい金がつかわれていることも 映えていて 色的にも楽しむことが出来るだろう。 まるでゴレンジャーのように降臨する瞬間も忘れがたい。 
 オリンポスの神々と言えば、“十二神”であるが この映画ではその半分しか登場しない。 戦士として描く場合、この六神がふさわしいからといってしまえばそれまでだが、他の六神も拝みたかったし、もっと欲を言うなら,ハデスも登場して欲しかった。 “インモータルズ”とは神々のことを指すのだから、十二神が大集合し、徹底的に神の戦いだったらとも思うのだが、あくまでテセウスが“神”となるまで人類視点で描かれたものゆえ,神が目立ちすぎずなのである。
 映画の中には過激な場面がちらほら見受けられる。 その9割がたが暴君ハイペリオンによるものだけれど、個人的に印象的なのは 戦いの神・アレスの“その”シーンが好き。 よくアクションの振り付けはダンスの振り付けと並べられるのけど、まさに それがわかりやすく顕著にでているのが 彼の見せ場のシーンなのだ。 複数の敵相手の頭を次々と粉砕していくのが 映画鑑賞後も頭に鮮明に残っている。 絵筆で一振りするかのように綺麗な半円を描き,血しぶきが飛び散るのがグロテスクでありながらも 美しくもある。 顔が粉々になる過激なシーンだが、グロテスク通り越して,綺麗。 アレスの一撃が入る瞬間のスローモーションを思い浮かべるとゾっとはするけれど、そこをあえて 生々しく映し出さないのがイイなぁと思った。 リアルに描いていたら、別のジャンルになってしまうだろう。
 
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by jd69sparrow | 2012-01-20 18:16 | 映画タイトル あ行

アンフェア the answer

2011.9.20.Tue.

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<あらすじ>
 検挙率トップを誇る雪平夏見。 犯人を射殺した唯一人の刑事。 北海道に異動した雪平に飛び込んできた今度の事件は『ネイルガン連続殺人事件』だった。 ネイルガンを大量に打たれ,血液を抜かれた状態で被害者は発見され,その容疑者に浮上した人間が次の犠牲者になるという猟奇的事件だ。 その事件には,雪平の元夫である佐藤和夫もからんでいた。 しかし彼は帰らぬ人となる。 佐藤に再会した時に事件を解くカギを託された雪平は事件の謎を解くとめに事件の容疑者となっても、身を危険にさらしながら 追究するのだった。 東京の検察庁から派遣された,村上とともに真犯人へと近づいていく。


<感想>
 型破りの刑事という人物設定も,警察の闇を一つのテーマにあげている内容も最近の刑事モノ・推理モノとしては特に珍しくない。 なぜ、『アンフェア』が面白のか。 それはいくつもある。 作りこまれた話は簡単には謎が解けない。 解けたと思っても、それを覆す展開が次の瞬間に待っている。 二回以上、観て解けるものはやはり,映画としてとても魅力的のである。 繰り返し見るほど 謎が解ける楽しみが増していく。 さらに言うと、主人公を支えていたはずの仲間の裏切り。 事件は意外なところ・人物につながっている。  そして 演者の言葉にもあったが、「the answer」というタイトルでありながら、次への予感を感じさせるところも面白いところの一つだ。 何か謎めいた雰囲気が余韻として残る。
 ミステリー、サスペンス…そして、一部ある意味ホラー。 といういくつかの要素でこの映画は出来ている。 謎を解く楽しさや主人公が追い詰められながら切り抜けていくさまなども,もちろん見所なのだが、ホラーのような要素まであるのは 思わぬところだった。 謎を解くべく,ある民家に侵入する雪平。 そこはまるで お化け屋敷そのものと言っていいだろう。 いつどこに何かが現れてもおかしくない状況下だけでもハラハラドキドキだけど、犯人がそこに現れ,緊迫感は一気に加速する。 静かなる攻防戦。  グロテスクな展開すら感じさせる恐怖のシーンである。 そのシーンの結末は,推理アクションの域を完全に超えていた。 恐怖が一気にのりかかってくる。
 各登場人物にはそれぞれストーリーに与える役割がある。 たとえるなら カルシウムが骨を丈夫にするように。 人物によって出演時間がそれぞれ異なるけれど わずか数分の登場時間であっても かなり大きな効果を出しているのだ。 そういった意味で冒頭に登場した,武田信彦というキャラクターは 大きくインパクトを残しており、重要なポジションの一つといえる。 猟奇的殺人という今回の事件の恐ろしさを体現しているからだ。 連続的に起こる,このような事件の場合、やはりこの緊迫感を出すこと,それも最初に持ってくるのは とても大きな効果をもたらす。 複数回ではなく、一回であることもポイントだ。 何度も出しすぎると、しつこくなるし,慣れてしまう。 インパクトを出すには冒頭の一回に限る。 この数分の時間、台詞もない静けさと恐怖とが入り混じる,この場面は“役者魂”なるものを感じる。 言葉なくして,表情の演技だけで緊迫感と恐怖とを生み出すのだから。
 “アンフェアにはアンフェアを”という言葉は とても印象的な言葉だ。 これが表されていて,且つ個人的にだが,見所だと思うのは 結末である。 作品全体を観ても,見所となる場所はたくさんあるのだが その中でも最も印象的に思えたのが 最後の最後。 “逆転勝利”。 作品通して、真犯人と雪平とのバトルが続くけれど このシーンでは、真犯人はもちろん,観る側も見事に“騙された”と思うはず。 観る側としては、いい意味でだ。 一気にそれまでの展開が覆されるからだ。 ここで思ったのは、佐藤の最期があまりに寂しいということ。 そして わかったことは、雪平のまわりの人間は娘や佐藤、家族をのぞいた 全ての人間が敵になりうる…というか、敵だと言っていいかもしれない。 闇を解き明かそうとするものは、理不尽だが あらゆる方面で目の敵とされてしまう。 そして闇に足を踏み入れると,裏切りに合う。 これは、現実社会の裏なのか。
 しかし、エンディングを観ると とても爽快だ。 気になっていたこと、気づいてすらいなかったことを含めて 各場面にある謎の答えが,次々と解き明かされるのだ。 とはいっても、それは答えであり,ヒントであるといえるだろう。 ただ私が鈍いだけなのかもしれないが、そのエンドロール直前の場面を観てもその意味がハッキリとわからなかったものがあったからだ。 
 雪平夏美。 中々幸せをつかめない女。 おそらく、彼女が本当に幸せを手にした時こそ,『アンフェア』の“答え”であり,物語の完結と言えるのだろう。
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by jd69sparrow | 2012-01-11 23:50 | 映画タイトル あ行

赤ずきん Red Riding Hood(2011)

2011年6月15日(水)

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<あらすじ>

 昔々。 純白に染められた山々の中に孤立するように,ある一つの村があった。 その村は常に危険と恐怖にさらされていた。 満月の夜だけに現れる,人狼である。 村人たちは 人狼による犠牲者を出さないよう,生贄を捧げるという協定を“彼”と結んでいた。 それにより平和が保たれているはずだった…。 しかし、村の少女・ヴァレリーが大人になる頃,人狼によって破られる。 
 ヴァレリーには親が決めた許婚・ヘンリーと、幼馴染のピーターとがいた。 ピーターに思いを寄せる彼女は家族を捨てる覚悟を決め,ピーターと駆け落ちをしようとしていたが…その矢先に悲劇が起き,さらには惨劇が始まる。 人狼退治のために呼ばれたのは、かつて人狼と戦ったソロモン牧師。 ソロモン牧師の口から告げられたのは、村人たちの中に人狼が混じっていることだった。
 人狼の真の狙いはヴァレリー。 彼女の愛する人たちの誰もが人狼の眼差しに見える。 果たして,“誰が人狼なのか?

<感想>
 グリム童話にある物語はファンタジーな世界ばかりだけれど、長い月日を経て,その発祥からカタチを変えてきていることから、もともとはダークな物語だったのではないかと思う。 しかし、そのダークな御伽噺というのは 実際映像としても文字の上でも見たことがなかった。 しかも、少女だった『赤ずきん』が大人になって…ということから、私たちの知らない『赤ずきん』が観れるという期待も大きかったのである。 もし一言で表すとするなら、ロマンティック・スリラーと言ったところだろうか。 もしくは、ミステリアス・ラブサスペンスとか。
 雪で覆われた銀世界に、赤。 なんて映えるのだろう。 自ら(人狼の)標的になりにいっているかのように
思える。 ここでは ヴァレリーのおばぁちゃんが孫娘の結婚祝いの前倒しとしてプレゼントしたという設定になっており、おばぁちゃんが怪しいと思ってしまった。 人々に広く知られている『赤ずきん』の物語の要素がところどころに 取り入られているゆえになお更。 物語を全く別にするのではなく、元になった物語に敬意をはらっているところが、見所の一つと言える。 まさかのパロディもある。
 オリジナルでは純粋な狼だったのに対し、この作品では“人狼”としたのは とても面白いと思った。 人狼が誰なのかを推理するミステリーチックな要素まであるのだから。 そんな危機迫る中でのヴァレリーを中心とした,三角関係。 ピーターとヘンリーという正反対の二人とヴァレリーとの恋。 『トワイライト~初恋~』シリーズの作り手がメガホンを取っているということを感じさせる,切なくもある,スウィートな恋がとても魅力的である。 ヴァンパイアと人狼、人間の少女を描いた『トワイライト』の魅力を媒体を変えて,綺麗に描かれている。
 謎の答えはあまりに意外だったけれど、説得力があった。 そして、ストーリー終盤まで謎だったことが一気に霧が晴れたかのようにスッキリする。 オリジナルどおりの展開かとも推測していたのだが…。
 オリジナルでは、狼はお婆さんに化けて そして赤ずきんとお婆さんを飲み込んでしまうという,リアルに考えるとグロテスクな展開がある。 今回の実写映画版では、オリジナルの背景あってか、赤ずきんのお婆さんがとても妖しい。 そして、ホラーのような雰囲気が漂っている。 ヴァレリーの緊迫感が伝わってくるかのようだ。
 辛く言えば、それほど 目新しいストーリー展開ではないけれど、斬新なアイディアもあるし、映画全体の描き方が綺麗。 今回は「大人になった赤ずきん」という設定だけど、グリム童話に実際ありそうな感じがする。 だから、グリム童話の実写版という感覚で見ることが出来、個人的には好きである。 御伽噺好きにはいいかもしれない。
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by jd69sparrow | 2011-12-24 00:52 | 映画タイトル あ行

X-MEN ファースト ジェネレーション(First Class)

2011.6.11.Sat.

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<あらすじ>
 20世紀半ば頃、ナチスの時代。 一人のミュータントが覚醒する。 それは あまりに悲劇的な誕生と言える。 怒りと悲しみの感情が頂点に達したとき、彼は磁力を自在に操る力を発揮する。 彼の名は、エリック。 時を同じくして、ミュータントどうしの出会いがあった。 チャールズとレイブンだ。 彼らは今後、長きに渡る戦いの中心となる。
 時は過ぎ、エリックとチャールズは運命的な出会いを果たす。その頃、脅威とされていたのはセバスチャン・ショウ。 ショウはエリックたちと同じミュータントであり、エリックの悲しき過去の根源。 エリックとチャールズは新人類とされるミュータントの平和という共通の願いのもと、第三次世界大戦をもくろむ,ショウに仲間たちと共に戦いを挑む。 
 しかし、彼らがその戦いの先に目指した方向は、それぞれ違うものだった…

<感想>
 『X-MEN』シリーズは、対立したプロフェッサーXこと,チャールズと マグニートーこと,エリックを中心とした戦いを描いたSFアクションだ。 三部作にあった謎やX-MENの原点が,ルーツがここにある。 作り手の狙い通り、アクションや映像力ではなく、ミュータントの第一世代の内面性が軸に物語が展開していく。 つまり、アクションに固執するなど,偏りの無いバランスの取れているのが本作と言えるだろう。
 チャールズとエリックの二人の主人公が登場する本作だが、個人的な考えから言っても どちらかというとエリックにスポットが当たってるように思える。 まず、二人の陰と陽の関係性から陽であるチャールズと見えなくは無いが、やはり今までのヒーローものという観点からいくと エリックが軸ではないだろうか。 彼の過去の悲劇から物語が始まるということ、チャールズが非攻撃的に対して 直接相手と戦うことの出来るエリックは攻撃的なのである。 作り手の言葉にもあったが、エリックがジェームズ・ボンドに見えることからも主人公的と言えるだろう。 解説を読まずしても、その印象を受けるはず。 ボンド役でいてもおかしくないと私は思う。
 物語の焦点は、親友同士だった二人が、どう決別していったのかにある。 互いに通じるものがあるけれど、彼らのそれぞれ違う個性やバックボーンが描かれるのが今回の見所だ。 ミュータントの平和を願う共通の重いがありながら、どうして違う道を選んだのか…。 怒りと対話、彼らの能力の根源が大きく二人を分けたと一つ。 ブラザーフッドを立ち上げて、かつての仇敵と同じ道を歩んだことから、エリックは悪役という印象が根強かったけれど、どのような過程があったのかを知れる『ファースト・ジェネレーション』(ミュータントの第一世代)でその印象は一変するだろう。 どんな悪役にも 共感できるところがある。 そうでなければ、ただの猟奇的な物語になる恐れがある。 共感できるところがあるからこそ、悪役に位置づけられているキャラクターにも魅力を感じるのだ。 もっと言えば、視点を変えて見ると その位置づけは表面とは違ってくるかもしれない。
 『X-MEN』三部作以降、スピンオフは第二作目となる。 それでも作品の質が落ちることなく、魅了されるのはなぜか。 一言で表すなら、製作陣の実力。 だけど、それだけではない。 本作を観て、またその解説を観て今までのシリーズに隠された謎が明らかにされたり、さらに言えば そもそも『X-MEN』がどのような物語なのかということも注目すべき点なのである。 たとえば、これまでのアメリカ史になぞらえている点だ。 歴史という点では、アメリカ史だけでなく、ユダヤ民族とナチスの問題もある。 キング牧師とマルコムXの二人が主人公たちの特徴に活かされているところが、言われてみれば…とは思うけれど 一番驚いた。 アクションといえば、単純明快のものが多いけれど、『X-MEN』は深みのある作品なんだなぁと思った。
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by jd69sparrow | 2011-12-23 23:17 | 映画タイトル あ行

SP 革命篇

2011年3月15日(火)

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<あらすじ>
 雄翔会。 東大にある政治に関する部活の同士たちは汚職にまみれた政権を建て直すべく、政治家・伊達國雄と警護課第四係・係長の尾形総一郎を中心に“革命”という“野望”を抱き,ある計画を企てていた。 その「野望」が明らかになったのが、『野望篇』である。 
 それから二ヵ月後、ついに尾形の言う,“大儀”の「革命」が実行された。 彼らの狙いはただ一つ。 現・政権の崩壊と浅田総理への復讐。 井上、笹本、山本、石田の四人も“革命実行の舞台”にいた。 四人は尾形への信頼を抱きつつも、革命実行犯である尾形に戸惑いを感じつつも,今まさに起こる“革命”の狙いを,尾形を止めるべく、裏切り者のSPたちを始めとするテロリスト集団たちと戦う。

<感想>※ネタバレ注意!
 「余韻を残す締めくくり」…という作り手の言葉とおり、その結末は謎を残しつつも,爽快かつカリスマ性のある終わり方となっている。 まだ、その先がどう展開していくのが非常に気になるけれど、スッキリした完成度の高い作品であると象徴している。 どこにもない…真似できない、とてもクリエイティブな映画である。
 テロリスト側の狙いはいつも共感できる内容でなくてはならない。 彼らの真の目的や「やり方」は道をふみ外しているけれど、そこで語られることは真髄をついている。 あまりにリアリティがあり、説得力がある。 そして それを強調したのが、自民党から民主党への政権交代以降の日本の政治を反映したストーリー演出である。 「国の基盤を揺るがしているのは、お前たちだ」と言うテロリスト側の言葉に否定が出来ないというのも悲しいものがあるし、国のシステムを風刺するような場面が一瞬あり,そちらもまた 色々と考えさせられる。 また、「革命」と言いつつも、一人を除いては 結局 欲にまみれており,同じ歴史を繰り返そうとしたものだということは もっと悲しい事実である。
 尾形はテロリスト側にいるけれど、終始その仲間達とは違う“狙い”が別にあることを匂わせる感じがした。 復讐と革命を誓いつつもどこかで“迷い”があって 善を持っていたと思わせる。 井上が「尾形さんは自分たちに止めて欲しい」のだと言うが、その言葉のリアルさがそれを物語っていると思うのだ。 井上と三人の仲間達が彼らのリーダーが自分たちを裏切るような行動に走っても,尾形への恩は変わらず持ち続け,信頼も捨てきれずいることもそう受け取れる要因と言えるだろう。 しかし、井上のその言葉に至った“思い”の経緯は明確ではない…けれど、一つにそれ(尾形への恩)があるというのは確かだ。
 緻密に練られた濃厚な物語を背景に迫力とスピードのあるアクションが『SP』の特徴であり、一番の見所である。 まず、注目すべきは新人SPたちとの戦いだ。 これは井上達が“異変”に気付いてから最初の戦いとなるわけだが,彼らの強さを良い意味で見せ付ける,また象徴する場面である。 チーム対抗戦。 リアルなストーリーを描くアクション映画の中で,ハリウッドを含めても,最高峰だと言っても過言ではないだろう。 女性同士の一騎打ちはそう珍しくもなくなりつつあるけれど,やはり迫力がある。 雌のライオン同士の戦いという感じだ。 そして最も今回印象的なのは クライマックスで四人が議会へ突入する場面だ。 音(アクションの音)よりも、映像でその凄さが表現されているのだが、彼らが突入した瞬間から釘付けとなる。 井上達の強さを知りつつも、この瞬間の直前までは テロリスト側が優勢でそのまま続くのではとさえ思うほどだったけれど、それが一気に逆転し,テロリストたちの陰謀が一気に崩れ落ちるのは 見所である。 まるでドミノを倒すがごとし。 テロリスト側が優勢だとか説得力を感じたのは、それだけこの映画の世界にはまっていたという証拠と言えるだろう。 物理的に難しいとかそういうツッコミが入るかもわからないけれど、個人的にはそんなことなど一切感じられなかった。 「自分が映画の世界にいるようだ」とはこのことで、リアルと作りこまれたストーリーがあってこそである。
 銃を使ったアクションや格闘技を駆使して攻撃するアクションも見所だけど、受身も凄いのがこの作品の特徴だと思う。 主人公たちが手ごわい相手に幾度となく,吹っ飛ばされて壁やガラスに激突する場面は、全体を通してあるけれど、とても迫力があり,スタントとしても少しずれたら怪我もしかねないくらいのものをクリアしているのだから凄い。 何回かあるテロリストたちとのアクションの中で死闘と言えるであろう場面は 作品の解説の中でも強調されている,井上と中里との戦い(ちなみに中里は尾形率いるテロリストの一人で部下)。 SPのアクションと不良のアクションという感じ。 これでもか!と言わんばかりにパワーで押してくる敵に対抗し,荒さのない しなやかな動きで反撃をする井上のカッコ良さったらない。 ノースタントで挑む主演俳優は,前回の『野望篇』でも言ったかもわからないけれど,アイドルではなく完全にアクション俳優であり,実力派の役者とも言える。 言われたとおりのアクションをこなすだけでなく、ストーリーの進行、それ以前に『SP』を始動させた一人だからである。 だから演者であり,製作者とと言ってもいいくらいだろう。
 話は戻して。 中里とのアクションで井上達のアクションが際立つ。 実際のSPがマルタイと呼ばれる人が危機にさらされるときに,どのような動きを見せるのかはわからないが 私たちが想像しがちなスキルが必要というわけではないらしい。 とは言え、二種類のアクションがぶつかり合う,この場面から目が離せない。 おそらくは現実のSPはしないかもしれないが、井上の壁を使ってのアクションは前回に増してカッコいい。 重力を逆らうようにして,壁を走ったり,宙返り(壁をつたっての)の後の一撃は最も迫力がある。 『筋肉番付』でも見ているかのようなアクションの数々である。 最後の方までやられっぱなしだったところ、中盤から終盤にかけて,プロレス技みたいな攻撃をする井上の姿は忘れ難い。いい意味で。
 井上と尾形の特別なつながり。 二人の間には奇妙なものがあり、そしてどこか絆の強さを感じる。 彼らはSPになる以前に一つのある,過去でつながっている。 「兄弟のような関係」と表されるのも 説得力がある。ある一人の男の狂言により,悲劇に見舞われた二人だが 彼らをそれぞれ別々の道に歩かせた「違い」なんなのか。尾形の復讐心はその時から始まるけれど、井上にあったのは悲しみや孤独。 井上が尾形と同じ路線を歩かなかったのは、やはり尾形への恩が大きいかもしれないし、その他にも理由はあるだろう。
 ただ、尾形と,映画で初登場した伊達という男が本物の兄弟という設定だということは,鑑賞後 解説を読むまではわからなかったが 言われて見れば納得。 さらに『野望篇』まで遡れば,なおさらだろう。 
 スリル満点のストーリー展開の中にも,一息ポイントがある。 それは『SP』お約束シーン。 笹本が「ツッコむのも飽きた
むのも飽きた(疲れた?)」と言う,井上の手錠忘れ。 クールで一匹狼的な井上,唯一のお茶目?な一面である。 悪く言えば、抜けているところだけど…何故忘れるのだろう。 でも『SP』において必要な件である。 もう一つは、笹本と山本の夫婦漫才。 「突入」の少し前、「もっとたくさん殴られたかった」という山本に「安心しろ。あとで いっぱい殴ってやる」と返すのが面白い。 そして実際、殴られるところも 漫画の一こまを見るようである。 将来的にいい夫婦になりそうと思わせる,最後の最後での このお約束場面は見逃すことなく,観ておこう。
 最後に。 井上と尾形の一騎打ち。 屋内外で二度三度と繰り広げられる。 まず、井上が持つ銃の銃口を尾形がその額に押し付ける場面。 尾形の狂気に満ちた顔が忘れられない。 そして最後の「決着の瞬間」には良い意味で騙された。 尾形が自分の頭に銃を向けた瞬間、鳴り響いた銃撃、倒れこむ尾形…彼が最期を迎えたと思いきや,それより速く井上の銃の一撃が尾形の銃を握る手に当たっていたと気付くのに、少し時間がかかってしまった。 考えてみたら、銃が鳴った瞬間の尾形の驚きに満ちた表情がそれを物語っていたのだが。 素の感情を尾形が見せたのは,少なくとも映画版ではここが初めてだろう。
 いろいろな面から考えて、総合的に,最高に面白かった。 オリジナルというのだから凄い。 ラスト、治ったかにも思えた井上のシンクロが再び起こることで新たな『SP』の発展の可能性を感じるし、広い場所の中心で一人,立ち尽くす井上。 そこからまるで『マトリックス』の世界に一瞬で変わったかのようにCGで場面が展開するところ,つまり、ビジュアルがロケ場面の映像とCGとがエンドロールに入る直前に変わったところが綺麗だった。 その一瞬が この映画の面白さが決定付けられたと言っても過言ではない。
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by jd69sparrow | 2011-10-25 00:05 | 映画タイトル あ行

あしたのジョー(2011)

2011年2月27日(日)


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<あらすじ>
 「今日が楽しければいい」というのが矢吹丈の“生き方”だった。 “あした”の見えない,その日暮らしの日々を送っていたジョーには,幼い頃から既に家族がいなかった。 ジョーはケンカをしたり,盗みで生きている。 そんなジョーが行き着いたのが「ドヤ街」だった。 彼には飛びぬけた力があった。 それを見抜いたのが、かつてボクサーとして輝かしい日々を送っていた,丹下段平だ。 街の食堂で偶然居合わせたジョーと段平、運命的な出会いを果たす。 
 段平を追ってやってきた,借金取りの乱入による,いざこざで少年院行きとなってしまったジョーだったが,段平はジョーの拳の強さからボクサーとしての才能を見出し,アドバイスを手紙に託し、ジョーをボクサーへの道へ導いていく。 
 少年院でジョーは、宿命の相手と出会う。 それが力石徹だ。 既にプロとして栄光を掴んでいる力石の圧倒的な力の差を見せ付けられ,さらに力石は自分に拳をぶつけた相手に特別なものを感じ,二人はお互いをライバル視するようになり,二人は「運命の時」へ向けて動き出す。

<感想>
 『あしたのジョー』と言えば…と、言って多くの人が想像するであろう,ジョー対力石の対戦。 原作を知らない世代にとっても,大まかな内容を知っているということが,『あしたのジョー』のパワーを物語っていると言っていいだろう。 
 力石が運命の対決の日に向けて、過酷過ぎるトレーニングを自らに課し,変わりきった細いカラダとなり,リングに現れ,試合終了後 力尽きてしまう。 そして、ジョーは「燃え尽きたよ…」という言葉を残し,白い灰となる。 さらに もう一人、段平がリングサイドで「立てーーーっ!立つんだ、ジョーーーーーーーーー!!!」という名台詞を叫ぶ…と、いうイメージがあらゆる世代の心に息づいているはず。
 ジョーの件に関しては、劇中にはないものの,このジョーと力石の出会いから,運命の戦いまでをよく知るのに,シンプルに伝えるのが とてもわかりやすい。
 内容としては、映画として納めるところは納めたという感じ。 個人的には どちらかというと、ケンカを含めた数々のアクションシーンの見せ方に魅力を感じたのである。 近年、格闘技が映画のテーマとして取り上げられたのは、少なく,記憶に新しいと言えば『ミリオン・ダラー・ベイビー』だ。 偶然にもボクシングという共通点がある(!)。 しかし、日本の映画としては 中々見受けられないと思うのは私だけだろうか。 少なくとも個人的には格闘技の実写映画というのは、とても新鮮に思えた。 
 二人の主人公,両者共に鍛えられた肉体がとても輝かしいのだが、やはり力石が過酷な減量にはげんだという有名なエピソードがある以上、注目するは力石だった。 劇中、最初と最後とで明らかに体型が変わっていることがわかる。 横から見ると薄っぺらなのに筋肉ががっちりしているのが不思議でならないが凄いとしか言いようがない。
 吹替えがほとんどなく、リアルにこだわってスクリーンにおさめられた試合でのファイトシーンが手に汗握る迫力と言えよう。 殴られると言うのは目を閉じたくなる思いになる…けれど、その一発一発がパンチを入れる側も受ける側も合わせて,とても綺麗。 パンチを食らった瞬間、汗がしぶきとなって出てくる,その汗さえも綺麗なのだ。
 ボクシングを知らない人も熱くなる,『あしたのジョー』…とても、このままでは物足りない。また、様々な個性に溢れた敵たちとの戦い、そして灰となるその瞬間までを映画でもドラマでも,とにかく描いて欲しい。
ストーリーより、ビジュアルを観てしまうのは やはりそこにある。 ストーリーテリングが2時間では 物足りないのである。
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by jd69sparrow | 2011-10-05 00:00 | 映画タイトル あ行

エクリプス~トワイライト・サーガ~

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<あらすじ>
 1.トワイライト~初恋~
  フォークス。 べラは父親のいるその街へやってきた。 彼女は地元の高校に通うようになるが 地味な毎日を送っていた。 しかし、彼女の人生は一人の謎めいた美男子・エドワードによって大きく変わる。 べラの運命は危険のともなう場所へと続いていた。 エドワードの正体はヴァンパイア。 彼は、人の血ではなく,動物の血で生きる“草食ヴァンパイア”だった。 べラとの愛に気付いたエドワード。 二人は“禁じられた恋”へと堕ちていく。

2.ニュームーン
 べラとエドワードの恋も順調に思えたのも束の間。 初めて二人の間に距離ができる。 べラのもとを去った,エドワード。 その寂しさを癒してくれたのが ジェイコブだった。 しかし、彼にも秘密があった。 ジェイコブはキラユーテ族の人狼だったのだ。 しかし、人間らしい情熱を持つ,ジェイコブにしだいにべラは惹かれていく。 一方で、エドワードとの距離の広まりにより,最大の危機が訪れる。 エドワードの犠牲。 それを阻止するため,べラはわが身を捨てる思いで,最古のヴァンパイアのヴォルトーリ族のいるイタリアの地へと踏み込んでゆき、エドワードとべラは互いの愛の絆の強さに気付く。

3.エクリプス
 エドワードと結ばれ、ヴァンパイアへの転生を強く望むべラ。 それこそが彼女の今ある全てだった。 二人の幸せの裏ではニューボーン,つまり新しいヴァンパイアたちが誕生し,猛威をふるっていた。 その影にはかつてカレン家(エドワードの家族)に恋人を殺されたことを恨むヴィクトリアの姿があった。 さらに、ヴォルトーリ族の影も色濃くなり始め、べラたちに危機が迫っていた。 しかし、多勢に無勢…エドワードたちは宿敵キラユーテ族と手を組み,戦うことに。 三角関係であることに悩むべラ、彼女の決断はいかに。


<感想>
 アクションが多い中、ストーリー重視に構成されているところが魅力の本作。 シリーズも三作目に突入し、さらに進化を遂げている。 同じタイプの映画において,過去になかった展開があることがとても面白い。 それは 本来因縁の中である,ヴァンパイアと人狼とのタッグだ。 既にいくつかの作品において、二つの種族は犬猿の関係にあり,そのイメージはかなり強いだろう。 個人的には宿敵同士が手を組んで強敵に挑むという展開は好きである。 
 そんな中でなんと言っても印象深いのは、べラ、エドワード、ジェイコブの三人が一つのテントの中におさまる場面だ。 そこは、冷人族とも呼ばれるヴァンパイアと、人狼との違いを決定付けるところ。 そしてさらにエドワードとジェイコブという二人のかけがえのない存在に心揺れ動く,べラの思いとそんな彼女に“共通の”思いをよせる男子二人が,初めて分かち合うからだ。 『宿敵の関係になければ(今の状況でなければ)僕たちはイイ友達になれただろう』というエドワードがジェイコブにかけた言葉が胸に突き刺さる。 確かにそうだ、と。二人が人間だったらと思った瞬間である。 特別な設定がなければ、思いっきり青春ストーリーなのだ。
 ジェイコブは人狼だが、その能力以外を見ると 人間に限りなく近い。 カラダも熱ければ、心も熱い。 「べラは自分への愛に気付いていない」と豪語するけれど、それはあながち間違っておらず,そこには共感をえられるはず。 確かにあんな雪山の状況下で人間であるべラには“温もり”が必要だった。 そして、ジェイコブのべラに対しての二度目にして初めてのキスがなんとも絵になる。 ここの場面の見所はエドワードとジェイコブが分かち合うことだ。 そして、平静をキープし,守り続けていたエドワードが初めて,゛人間”の゛男子”らしい感情をあらわにするところなのだ。 それ以前にジェイコブの登場により、…というよりもべラと絆を強く結ぶことにより、エドワードは人間らしさを取り戻す。 100年くらい生き続けているべラにとっては,大先輩なはずなのだが、ティーンらしさがこの場面で存分に表されている。 今までがクールで大人だけに,ココに着てのエドワードの嫉妬する姿は可愛かった。 
 やっぱり。 ヴァンパイアは人間を目の前にしたら、仲間にするか獲物とするかの二者択一のイメージだが、エドワードはその二つに反している。 その優しさこそが、エドワードが観る者の心をつかむポイントだ。 
 話は戻るが、エドワードとジェイコブの共通点は多いということが心に残っている。 宿敵同士の二人にこんなにも共通点が多いことは驚きだ。 ジェイコブはエドワードと友達になれそうかっていう話題に対して,言葉をにごらせたものの,なんだか嬉しそうに見えて,嫉妬したエドワード共々可愛いなぁと。 エドワードにおいては100歳以上のおじいちゃんのはずなのに。 ってか、心も歳をとらないのもいいね。
 今回は今まで観ることのできなかったものが多く見れる。 そして意外な場面も。 ヴィクトリアが今回影で動く。それに 従うがライリーだ。 ライリーを利用してべラへの復讐を考えるヴィクトリアと,エドワードとの一騎打ち。 彼女が平静を努めていたのが,エドワードの挑発により,感情をあらわにするのが人間らしく,また憎めない感じがした。 ライリーはニューボーンの中でリーダーをするくらい,彼らの中では自制が出来る存在。 エドワードとヴィクトリアの言葉の間で悩む姿が印象的だった。 
 そして注目したいのが゛転生”の瞬間だ。 まず、詳細が描かれず,バッとその瞬間が訪れて場面が切り替わるのが潔い。 これはこの場面と限らずだが。 前二作にはなかった,ヴァンパイアが誕生する直前の場面である。 ヴァンパイアの誕生場面自体がなかっただけに新鮮。 しかもそれが冒頭におかれていることが良かった。 最初は理解できなかったけど、それだけに後々の効果が高まるというもの。 つまりは、面白いと思う感情だ。
 何故か、『パイレーツ・オブ・カリビアン~呪われた海賊たち』の一場面を思い出したのが、ニューボーンの進軍場面。 意外にもあっさり屈してしまうが,彼らとカレン家&人狼たちの戦いは見もの。 というのも、気持ちいいくらいの圧倒的な強さをカレンたちが発揮するからだ。 そしてまた意外なのが、水から出てきたのに,首を折られたニューボーンたちは石膏のようだったこと。 誰かが彼らを倒すたびに響く音が耳に残る。
 カレン家の面々はジェイコブたちほどとはいかないまでも、とことん人間に近い。 そこ魅力。 すごい気のまわしよう。 優しすぎるとさえ思う。 アリスを゛ブラックなティンカーベル”と表現した,アシュリーの言葉どおり、アリスはヴァンパイアのキャラクター性の概念を大きく崩すほどの明るさ。 愛嬌のあるとても魅力的なキャラクターである。 彼女の過去は語られないものの,ロザリーとジャスパーの過去…つまり、ヴァンパイアの転生までにいたる経緯がやはり見所の一つ言える。 どちらも決して幸せとはいえない過去。 ジャスパーといえば、寡黙だけど 時に劇的な感情をあらわにするというイメージ。 だけど、今回は過去を探ることでジャスパーの魅力がいっそう引き立つ。 
 べラは悩んで悩んで゛答え”を見つける。 その答えは予想にはなかったものの,納得というかアリだなって思った。 とても望ましいことと思われる。 まだ、この先シリーズは継続されるようだが なんだか… ここで終わりでも良さそうなくらい,良い締めくくりだった。
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by jd69sparrow | 2010-11-30 23:07 | 映画タイトル あ行

SP 野望篇

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<あらすじ>
 警視庁警備部警護課第四係。 それが井上と尾形のいる,SPの場所だ。 尾形は,第四係のメンバー達をまとめる頭のキレる,リーダーだ。 彼の部下はそれぞれつわもの揃い。 その中でも飛びぬけているのが,井上だった。 彼は身体能力だけでなく,危険を察知する能力を持っている。 幼い頃の惨劇の影響により,特殊な力が身についているのだ。
 そんな第四係はチャリティイベントの警護にあたっていた。 そこが始まりだった。 全ての“野望”の全貌が現れ始めるのは。 伊達という政治家は,表でセレブたちから人気を集める一方で, 欲に満ちた裏の顔を持っている。 伊達が資金を支えた上で、あるエリート集団たちの“革命”という名の“野望”が今、実行に移されようとしている。 
 井上は真実をまだ知らない…だが、そこに何かがあると察知をしている。 正義感が強い彼と,その謎のエリート集団たちと彼らに関わる尾形との戦いの火蓋が今、きっておとされる。

<感想>
 映画版からの鑑賞。 人間関係のなりたちだけは、やはりドラマという基盤を見ていないと100%で理解できるかどうかは少し難しい。 けれど、大丈夫。 映画は映画だ。 そして、映画からでも楽しめると思います。 
 主要人物がみんな、黒いスーツっていうのも,スタイルじたいは珍しくないけど,面白い。 一人一人を見ると 駅にいそうなビジネスマンたちなのだが,飾らずにこうして登場するのは中々ないだろう。 でも、やっぱり それを,ビジネスマンっぽさを微塵も感じさせないのが凄い。 お葬式にも出勤途中にも見えない。 
 そういえば、SPにはある特定な力のみが必要で,よく考えるようなことは必要とされない。 よく考えるようなことというのは、パワーとか運動能力のこと。 もちろんみんながそれらを完全に持ち合わせてないわけではない。 とある科学番組で紹介されていたのを思い起こしてみると、普通のアスリートより,格別に優れているのではないということだった。 何が必要なのか、それはこの映画を見ていれば、おのずと見えてくるはず。
 第四係のキャラクター構成はそう珍しくないが面白い。 はみ出しモノ、お笑い担当、冷静なまとめ役、男勝りの女性、そしてエリートなりーダー。 私が注目したのは二人。 一人はもちろん,主人公の一人・井上。 そしてもう一人は山本だ。 
 まずは、山本について。 彼の立ち位置は、“お笑い担当”。 お笑い担当であり、一番作品を観ている私たちにとって身近に感じられる人物だ。 お笑いっぽさがわかるのは,ギャク漫画から飛び出してきたかのような,お茶係のオバちゃんとのからみ。 そのオバちゃんの登場場面は,唯一の息抜きポイント。 笑いを誘うところだ。
四人(井上、笹本、山本、石田)がヤンチャして、教師から呼び出された生徒たちのように,オバちゃんのいるとこで待ちぼうけくらってるところなど印象的。 でも、けっこうツボだったのが地下鉄駅での一コマ。 みんなが格好よく、改札を飛び越える(※良い子はマネしないように!)中でただ一人,パスモと思われるものをタッチ。 …真面目!って思わずツッコミを入れたくなるだろう。
 井上について。 きっとこんな力を持つ人がどこかにいるかもしれないが、なんだか不思議。 リアルを追究したような作品の中で,“ファンタジー”があるなんて。 危険を予知して頭の中でその映像が妄想として映し出されるなんて、どっかの映画にあったよね? 『マイノリティ・リポート』アガサみたい(関係ないけど、トム・クルーズで検索したら一発だった…ちなみに本名“トーマス・クルーズ・メイポーザー4世”なんて貴族っぽい名前なんだね…ってか過去に三人トム・クルーズが存在したんだね。)  しかし、危険を見抜く力だけは,現実から離れているようで“リアル”である。 それから。 反抗期の男の子のような表情、プロフェッショナルとしての顔、そしてそれらをひっくり返すような,熱い人間性。 なんだか色んな表情を持っていて面白い。 寡黙で仕事をただ全うするだけ、というキャラクターに見えたのだが,しかし裏があった。 “静かなる闘志”の持ち主。 ゴール直前、狙撃手に自分への狙撃を強要につとめるところなど印象的だった。 この闘志には狙撃手でさえ,適わない…どころか恐怖を感じる。 人間のリアルな感情があらわになる場面だ。 そしてここは唯一、井上が感情を表に出した場面である。 ちゃんと声に出して。 とっても主観的な感想だが、岡田君がジャニーズであることも,V6であることも…そして関西人であることでさえも忘れさせてしまう-つまり、一人の男にしか見えない-凄く見ごたえあるシーンだ。 香川さんの力のこもった演技にも対応してるし。 
 アクションを自らこなしたという。 壁走りの場面もさることながら、トラックでの決闘もそうだし,車で逃走した犯人グループの一派に道路真ん中で銃を構える場面もすごくかっこいい。
 この作品は映画に必要なものをちゃんと見せていて、今までにあったようでなかったことを体現している。 スピード感が満載。 スピード感を冒頭で出すことが凄く効果的で、一気に観客の注目を集める。 イベントに紛れ込んだ犯人との決闘がすごく,面白かった。 スポーツのイイ試合でも見ているようだ。 相手と互角に戦う井上。 相手が鉄パイプを持っていて,井上は たよりなく見える警棒みたいなので応戦。 しかしその警棒が騎士が持つ“剣”のように見えた,動物に例えるなら気品ある“馬”。 そう…馬をしたがえた,騎士なんです!…と、私には思える。  走る走る!
 もうハリウッドの域だね。 そのテロ事件の真相も意外だったけど、武器が意外すぎる。 今の時代何でもありだなって思った。 井上 対 尾形! どんな“革命”が起きるのやら!!
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by jd69sparrow | 2010-11-30 22:40 | 映画タイトル あ行