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忍たま乱太郎

2011年7月27日(水)


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<あらすじ>
 戦国時代、自然豊かな場所に忍術学園が存在した。 学園に入学したものは皆、忍者の卵,忍たまと呼ばれる。 乱太郎は一流の忍者になるべく、その忍術学園へと旅立つ。 一年は組という個性派ぞろいのクラスで学ぶことに。 乱太郎はすぐさま,二人と仲間となり,親友をえる。 どケチだけど、仲間思いのきり丸と裕福な家で育った,のんびりやなしんべえである。 彼らの長い忍者修行が始まる。
 上級生の斉藤タカ丸と,その父でカリスマ髪結いの幸隆親子は,ウスタケ城の“抜け忍”,つまり裏切り者として その命が狙われていた。 彼らを救うためには ウスタケ城の忍びたちと忍たまとで勝負をしなければならない。 それは、どちらが先にウスタケ城の敷地内にある寺の鐘を鳴らすかというものだった。 その勝負の行く末は全て,乱太郎の足にかかっていた。 果たして、忍たまたちは斉藤親子を救えるのか。

<感想>
 『忍たま乱太郎』とは、もとは漫画で 後にNHKでアニメ化されて以来、長きにわたり子供たちに愛され続けている物語である。 忍術学園の生徒に先生、悪役に八方斎など実に個性豊かなキャラクターたちがたくさん登場する,ギャグと友情の物語。 今回の実写版『忍たま乱太郎』は,そのアニメの世界観のよさを,素材そのまま活かした映画となっているところが最大の見所と言えるだろう。
 特殊メイクの凄さは さすがという感じ。 忠実に…あるいは大胆かつワイルドにキャラクターが作られている。 八方斎と忍術学園長がそのイイ例であり,かなり強烈。 メイクだけで言ったら、斎藤幸隆は いかにも漫画的で特徴的。 時にわざとらしいくらいの特殊メイクがあるけれど、それが逆にいいのだろう。 漫画らしさが際たつ。
 実写にするにおいて、個人的に一番アニメに近いといえるのが、一年は組を教える先生の一人,土井先生。 それに山田先生。 山田先生といえば、山田伝子と名乗り,女装する趣味を持った個性派キャラ。 今回の映画の中でも登場するが、ほんのわずかな時間しか見れないのが残念。
それ以上に、食堂のおばちゃんの登場時間を増やして欲しかった。 「お残しは許しまへんで」という決め?台詞のあるオバちゃんを あの個性派俳優が演じているのが 何よりの楽しみと言っていいくらいだった。 アニメでは鬼のように声をあらげるオバちゃんを,物静かな口調だけど強烈に印象づける実写版。 個人的に実写版で一番好きなキャラクターである。  他にも、戸部先生はかなり男前な実写化だし、意外な人が意外なキャラクターをやっているというところにも注目していただきたい。
 今回の映画版は、『忍たま乱太郎』の世界観を味わう,ビジュアル面をこだわりにこだわり抜いた作品と言える。 ストーリーの内容自体は特に特別というわけではなく、コメディをまじえた“仲間との絆”物語。 子供的視点で言えば、常に笑いを追求したものと言えるかもしれない。 子供たちの笑顔を決して絶やさない作品。“ついでに”程度ではなく、もし次があるとするならば キャラクターのディテールにもっと時間をとって欲しいと私は思う。 …というか、そうなると映画よりもドラマの方が良さそうだが。 実写ではあるが、漫画を見る感覚。 先に述べたように、“素材そのまま”なのである。 漫画(アニメ)をそのまま実写に変換した感じ。 ストーリー性としては、今一歩だが、エンタテインメントとして 何も考えずに見れば面白いかもしれない。

by jd69sparrow | 2012-01-02 15:36 | 映画タイトル な行