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ティム・バートンのコープスブライド

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 2005年、2作品目となるティム・バートン監督作品。 93年の「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」以来のティムによるストップモーション・アニメで、「チャーリーとチョコレート工場」に引き続き、主演はジョニー・デップ(「チャリチョコ」・・・ウィリー・ウォンカ役、「コープスブライド」・・・ビクター役),共演はヘレナ・ボナム=カーター(「チャリチョコ」・・・主人公,チャーリーの母・バケット婦人役、「コープスブライド」・・・コープスブライド役)、クリストファー・リー(「チャリチョコ」・・・ウォンカ父・ドクター・ウォンカ役、「コープスブライド」・・・ゴールズウェルズ牧師役)、そして、「レッド・ドラゴン」(「アレキサンダー」のアンソニー・ホプキンス、「ファイトクラブ」のエドワード・ノートン、公開間近の「ハリー・ポッターと炎のゴブレッド」のレイフ・ファインズと共演したホラー?)のエミリー・ワトソン(主人公・ビクターの婚約者 ビクトリア役)が加わった。
 ティムとジョニーは「シザーハンズ」からこの作品で5作品目となる共演だという。 こうして見るとティム・バートン作品にジョニデはかかせない役者と言っても良いのではないだろうか。 ティムの独特な不思議な世界観と、ジョニーの個性的な役者道がとても合っているというか、つながりがあるようである。 「スリーピー・ホロウ」を見てわかるように。
 ジョニーは「ティム・バートンのコープスブライド」で初の声優経験だそうだ(ちなみに「チャーリーとチョコレート工場」と同時期に撮影に挑んだとか)。 初めてとは思えないほど声における演技力があった(もちろん、ヘレナ、エミリー、クリストファーも相当声優としての実力があると思う)。 徐々に様々な方面で活躍を見せているジョニー,これからも大いに期待がふくらむ。
 ストップモーション・アニメを見るのは「チキン・ラン」以来(っと言っても見たのはつい最近だが)で、しかしティム・バートンによるストップモーション・アニメを見るのは初めてだ。 同じストップモーション・アニメといっても、使う素材がまた違うようだ。 粘土によるものの場合は、顔全体が表情豊かで、柔らかい。 ティムによる人形場合は、動きがなんとなく前者とは違う、キャラクターたちの感情表現はほとんど目の動きに絞られるがとてもよくキャラクターの感情が伝わる。
 この映画の色を表すとしたら、内容的には黒、イメージ的には(見た感じ、雰囲気)には黒とグレーの中間といったところ。 ブラックユーモアな映画であり、ブラック・エンターテイメントとも取れる。 地上の世界とその下にある世界とで、(映画の中で)ミュージカル仕立てとなっており 歌を歌うシーンはどてらの世界でもそれは私たちを楽しませてくれる。 思うに二つの世界が逆になっている気がする。 というのは地上の世界が闇であり、下の世界こそが楽園のようである。 ティムならではのストップモーション・アニメは動きがキャラクターによって全然違うし、それにキャラクターの見てくれがそのキャラクターの性格をとてもよく表現されている。 動きがとても良いと思ったのはビクトリアの住む家で働く執事、キャラクターで好きなのはビクター の愛犬(骨だけど。笑。)スクラップス、そして隅におけない可愛いのは下の世界の長老,グートネクト長老(こちらも骨だけど、キャラクター性においても 見た目の可愛さもgood)。
 ブラックだけど、明るいシーンも盛りたくさん! 私はこの作品でますます,ティム・バートン ワールドにはまりそうである(むしろ はまった)。 そして、ストップモーション・アニメにも。 ティムの遊び心がつまった映画である(ゴシックな雰囲気もまた好きだ)。

by jd69sparrow | 2005-11-01 19:53 | 映画タイトル た行