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クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち

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 「クリムゾン・リバー」続編、「黙示録の天使たち」。 これは聖書に記された“黙示録”に関わる刑事モノ・サスペンスである。 脚本を手がけるのはリュック・ベッソン、主演のジャン・レノとは「レオン」でタッグを組んだことでも有名だ。 切れ者の刑事,ニーマンス警視による事件の謎解きが再び。 
 フランス・ロレーヌ地方、そこにはミステリアスで少し不気味な修道院があった。 不吉な数字“XIII”、この数字から謎で不可解な事件が始まる。 聖書にある黙示録、レオナルド・ダ・ヴィンチにより描かれた“最後の晩餐”と同じに撮られた写真に写っているイエスとその弟子たちと同じ名前で同じ職業の信徒たちが次々と事件に巻き込まれていく。 それは見るも無残なものばかり、そしてひときわ印象深く残るのが協会にかかげられたイエスの彫刻を思わせる彼らの末路。 狙われた信徒たちはみな何か怯えていた。そして“封印が解かれる”と口をそろえていうのである。 一体、その“封印”の先に何が眠るというのか。 ニーマンスがその謎に迫る!
 ニーマンスは偶然この謎の事件に巻き込まれた若き刑事リダと事件の謎を解くための専門家マリーの助けにより鋭く推理していくのだ。 しかし彼らが行く先々には黒尽くめで顔をかくした修道士たちが現れ彼らの前に立ちはだかる。 その黒尽くめの集団、ただものではない。 驚くほどのすばやさと運動神経、そしてあっという間に目的を果たす俊敏さ、そしてまるで人ではないかのような鉄壁と力を持っているのだ。 彼ら容赦なくジリジリと標的へと迫っていく、冷徹かつ無慈悲である。 その様子というのは恐怖そのものでしかない、それぞれがハラハラドキドキな緊張の場面である。顔がないかのようなその姿、ある意味では死の天使、もしくは死をつかさどる神のよう。 
 暗めの光加減がよりいっそうこの物語のミステリアスさを引き立てているようで、また銃と銃とが火をふきあげるときの繊細な動きがとても綺麗なのが良き点の一つなのだ。 手ごわい相手と対峙し、あと一歩というところまで行く、しかし身軽にすり抜けていく接戦が見事である。 ニーマンスとリダのコンビはバランスの取れた名コンビであろう。 彼らは切れ者刑事と戦闘能力の優れた刑事であるが、俳優としても渋さとセクシーと調和がとれているように思う。

by jd69sparrow | 2006-08-11 01:18 | 映画タイトル か行