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ラスベガスをぶっつぶせ

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<イントロダクション>
 アメリカ、ネバダ州に位置するギャンブルの都・ラスベガス。 砂漠になるとは とても想像できないネオンの光で宝石のように輝く場所。 エンターテインメントの街だ。 ラスベガスを舞台にした作品として(個人的に)思い浮かべられるのは「オーシャンズ」シリーズである。 ここではカジノから“宝”あらゆる道のプロ達が手を組み,手に入れようというもので ある意味で“ラスベガスをぶっつぶせ”だと思う。 「オーシャンズ」とは趣旨が違うがこの作品はまさにタイトルどおりである。 原題は「21」。ブラックジャックにちなんだ,うまいタイトルだ。 
 「ラスベガスをぶっつぶせ」には挑戦と主人公も観る側も学ぶことのできる展開となっている。前者は主人公が持つ才能の分野の限界と挑戦、後者は人を変えてしまう(恐ろしい)ものとその先に待ち受けているものについてだ。

<あらすじ>
 MITの大学に通うベンは数学においてズバ抜けた頭脳を持っている。 彼の夢はハーバードなどレベルの高い学校で自らの能力にさらに磨きをかけ、親孝行をすることである。 しかし、そのための学費がないことが彼を悩ませた。 そんな時、ミッキー・ローザ教授に目をつけられる。 ミッキーはベンが受講しているクラス(の一つ)を受け持っている。 ベンはミッキーにラスベガスへ行き,(ベンの)頭脳を活かし,ブラックジャックで富を得ようと持ちかけたのだ。 一度は拒んだベンだったが,ミッキー率いるブラックジャックのチームの一人で憧れの存在であるジルからの誘いでその一員となる。

<感想>
 信じられないほど巧に次から次へと物事が進み、チームワークによるテクニックが光る。 話だけ聞いたらこれほど出来すぎた話はないと疑いたくなるかもしれない。 だけどこの話にはもととなった事実があるのだ! そう考えると 人の想像を超えることが世の中には数多くあるのだと改めて思い知らされる。 どこかのカジノでこうした目には見えないもの(テクニック)動いているのだろう。
 (個人的には)雲の上の領域だが、主人公の感情はダイレクトに伝わってくる。 例えば、(主人公の感じる緊迫感はまるで見ているこちらの身に起こっているかのよう。“人は痛い目にあって初めて自らの失敗や過ちに気付く”、また 人は自分自身の変化に対して鈍感である。
 物語は様々なカタチで人を楽しませてくれる。 ストーリーの濃さ,(全体の)内容の充実さ、ビジュアル面…などなどいろいろある魅力の中でもクセ者的なのが,あっと驚かせ,ある意味で観る側を欺くようなラスト(結末)へのくだり。 「ラスベガス~」はそれである。 最初から最後まで隅々まで,目を光らせ 話を把握できて始めてわかるものもあるだろうし、それでもわからないものもあるかもしれない。 いずれにせよ、おもしろいことには変わりはない。 結末を目にした上で,ストーリーをフラッシュバックするとまた,おもしろいし次に見たとき、違うおもしろさが味わえる…かもしれない。 すっきりおさまっていて,めでたしめでたしという感じ。
 映画の始めから終わりに至るまできっと各章ごとに主人公の顔が違う。 少なくとも四段階に分けられると思う(マジメで意志が強いだけに見えたのが、そのことへのふんべつを心得た上で余裕の笑顔へと変わる)。 そして、それが画面いっぱいに大胆かつ目まぐるしく,繰り広げられる“ブラックジャック”(というプレーヤーとディーラーとの駆け引き)に次ぐ,見所の一つと言えるだろう。

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by jd69sparrow | 2008-07-04 12:28 | 映画タイトル ら行